第五幕その十一
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「僕に乗って」
「あたしは何時でも何処でも踊れるから」
それでというのです。
「出来るわよ」
「そうなの」
「そう、そしてね」
「そして?」
「このままね」
まさにというのです。
「踊っていいかしら」
「いいけれど流石だね」
「流石なの」
「うん、何処でも踊れるんだね」
「何時でもね」
「オズの国一のダンサーだけあるよ」
こうつぎはぎ娘に言うのでした。
「じゃあ今からだね」
「踊るわね、皆あたしの踊り見てね」
こう言ってです、つぎはぎ娘はバイソンの背中に乗っている喜びを歌ってその歌に合わせてでした。
踊ります、バイソンの背中に立ってぴょんぴょんと飛び跳ねてくるくる回って踊ります、その踊りの中で。
つぎはぎ娘はバイソンの背中の上を飛び跳ねても落ちることはありません、そうして踊り終わってです。
周りに一礼をしてからこう言いました。
「どうかしら」
「噂には聞いていたけれど」
それでもとです、若いバイソンが言ってきました。その背中には今はカルロスがいます。
「凄いダンスだったね」
「そうでしょ」
「身体は柔らかくて」
「跳ねるのもでしょ」
「うん、そして音感もね」
これもというのです。
「抜群でね」
「いいのね」
「うん、凄かったよ」
「あたしも踊れてよかったわ」
「踊れてだね」
「そう、本当にね」
つぎはぎ娘の言葉は満足しているものです。
「楽しかったわ」
「踊りが好きだから」
「そう、踊れてね」
それでというのです。
「楽しかったからね」
「それは何よりだね」
「ここに来てよかったわ」
「今の踊りを踊れて」
「歌も歌えてね」
こちらも出来てというのです。
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