暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは〜無限の可能性〜
最終章:無限の可能性
第260話「VS分霊のイリス」
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―――“天軍の剣”

 飛び退いた間に集束させた理力で、一際強い剣を生成する。
 その剣で一閃し、イリスの纏う“闇”を完全に切り裂く。

「そこです」

 直後、蹴りの後自由落下していたルフィナが矢を放った。
 理力の矢は一筋の閃光となり、イリスの頭部を貫いた。

「まだ、負けません!!」

 だが、それだけではイリスは倒れない。
 攻撃後の隙を突き、イリスは“闇”の塊をミエラにぶつけ、吹き飛ばす。
 続けざまにルフィナへと“闇”の槍を飛ばそうとして―――







「ぇ―――?」

 その身を、雷に貫かれた。

「いつから、私達二人で戦っていると錯覚しましたか?」

 想定外のダメージに、イリスは呆けるように怯む。
 そこへ、いくつもの矢が飛来する。

「ッ……!」

 矢を“闇”で咄嗟に防ぎ、復帰したミエラによる追撃の槍を転移で躱す。

「(どこから……!?)」

 すぐにイリスは周囲を探り、どこに敵が潜んでいるのか探る。
 だが、その相手は見つからない。

「見つかりませんよ。何せ……」

 追いついてきたミエラの言葉を遮るように、炎を纏った岩石が飛んでくる。
 直撃前に気づいたイリスが即座に破壊するが、動揺していた。
 誰が攻撃してきているのか、全くわからないからだ。

「姿など、隠していませんから」

「どういう……!?」

 再び雷がイリスを襲う。
 それだけじゃない。強風が体勢を崩すかのようにイリスに集中していた。
 まるで、全ての現象がイリスに牙を剥くかのように。

「簡単な事ですよ。姿など隠していません。それなのに気づけないのなら、貴女は永遠に相手がわからない。それだけの事です」

「ぐ、ぁっ……!?」

 雷や炎の岩石に気を取られ、ミエラの攻撃で障壁が破られる。
 そこをルフィナの矢で肩を貫かれ、さらにミエラの斬撃を食らった。

「ッ……言葉遊びですか……小賢しい!!」

 それでも、イリスは倒れない。
 その執念によって、“領域”は未だに健在だ。
 それどころか反撃の“闇”で二人を呑み込まんとする。

「“闇”で覆われようと……」

「“可能性”が示した道標は消えません!」

 理力の斬撃と矢が煌めく。
 “闇”を突き進んだそれらはイリスの障壁を削り、道標となる。
 ……そして、再び炎の岩石と雷がイリスを襲った。

「もう、効きませ―――」

 二度は通じない。イリスはそのつもりだったのだろう。
 確かに、同じ手は通じなかった。
 しかし、直後に隕石が直撃するとは思ってもいなかった。

「ッ!?」

 その隕石は僅か直径10m。
 実際に起きる被害はともかく、星を滅ぼ
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