最終章:無限の可能性
第260話「VS分霊のイリス」
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「………」
地球。日本の京都及び東京では、ボロボロになった街で人々が呆然としていた。
神界の者による蹂躙に対してではない。
それに対抗する存在を見て、呆然としていたのだ。
「た、ただの人間に……なぜ……!?」
「怪異の退治は私達の得意分野なのです。それに―――」
京都にて、“天使”の一人を刀一本で倒した甲冑姿の少女が言う。
単身で倒したのは少女だけでなく、他にも三人の女性がいた。
「―――この現世を守る“意志”は、決して負けないのです」
そう宣言すると共に、少女は“天使”の首を刎ねた。
さらに他三人の女性の霊術によって、塵も残さず燃やされた。
「くそ……!」
別の“天使”が少女に襲い掛かろうとするが、それを別の誰かが阻む。
幽世から一時的に蘇った式姫の一人、童子切だ。
「行かせませんよー」
ゆったりとした口調からは想像だにしない刀の連撃が繰り出され、“天使”はたたらを踏むように足止めされる。
そして、その隙さえあれば十分だった。
「ッ!!」
少女が即座に肉薄し、体を逆袈裟に切り裂いた。
「これでも陰陽師の開祖になった私達なのです。人間、舐めるなって奴です」
とこよ達陰陽師の開祖の一人、源頼光はそう言って、人々を守るように“天使”の攻撃を阻み続けた。
「……これが、神々の力……」
人々が驚いているのは、彼女達の存在だけではない。
上空では、多くの神々が力を合わせて神界の神々と戦っていた。
結界が張られているのか、流れ弾が人々に届く事はなく、今まで蹂躙されるだけだった状況が完全に変わっていた。
「これぐらいか」
一方、無人の次元世界。
世界全域に牽制しつつ、優輝は多数の神や“天使”を相手に戦っていた。
途中から牽制を止め、攻め入って来た敵を確実に倒し数を減らした。
「(牽制が止まった事から、足止め出来たと思っているだろう)」
牽制を止めたのはトドメに集中したかったから。これも間違いではない。
だが、もう一つの狙いがあった。それが今優輝の考えた事だ。
元よりここにいる敵は牽制を止めに来たのだ。
そう思ってもらわなくては困る。
「標的、全捕捉。……今度は、ちょっとばかりやばいぞ?」
「ッ、何を……!?」
“パチン”と優輝は指を鳴らす。
しかし、その世界には何も起きない。
それでも、一部の敵は何をしたのか理解した。
「戦闘中、ずっと準
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