第二章「クルセイド編」
第十六話「黒と金」
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「あ、アハハ。悪かった。」
「それは本人に言え…でジャックは?」
「マークと一緒。ドラギオンもな。」
「ドラギオンはマークにだけは優しいからなあ…ジャックとは一番仲が悪い筈なのに不思議なもんだ。」
「俺達には永遠に理解できないことなんだろうよ。」
「全くだな。」
エレギオは「次元世界七不思議」にも匹敵する謎だと思う。
付き合いの長いエレギオとエドワードの二人でも首を捻ることなのだ。
ツァーライト一味の切り札である龍機ドラギオンは確かにこの上なく凶暴な性格であるが決して嫌味な奴ではない。誰かを自分から敵視したりすることは無いのだ。…………ただ一人を除いては。
そのただ一人があろう事か操縦士ジャック・サリヴァンなのだ。一体どうして?と首を捻る話である。エレギオ達にも理解できない。嫌いな奴になんでそんな全幅の信頼を置くのか。
「………で、お前散々逃避してきてるがどうやってリオンにやったことの説明するつもりなんだよ。」
「ああーその話題は敢えて回避してたのにーー!!」
格好をつけて大丈夫、リオンならわかるみたいなことを言っていたエレギオだったが。
…いや、それ自体には間違いは無い。
ただしそれはエレギオがちゃんと説明できればの話なのである。
「………………そんな眼で見られてもな。お前チワワか、としか言いようが無い。」
「………駄目、ですか?」
「当たり前だ馬鹿野郎。」
「ですよねー。」
「ふざけてる暇があったら考えて来い。」
「はぁい………」
とぼとぼと寝室に帰っていった。エドワードにはわからなかったがあの会話の間恐らく腕輪からも小言を言われていたのだろう。そしてそれは寝るまで続く。同情の余地は無い。
「good night 我等がリーダーさん。」
優しいエドワードはそれでも少しはその小言がすこしは軽くなるように本の少しだけ祈ってやった。
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