第二章「クルセイド編」
第十六話「黒と金」
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がおっさんだって言いたいのか?」
「事実そうじゃねえか。」
「…覚えてろよ。」
(うわ、やべ。流石に言い過ぎたか?)
前にも同じようなことでエドワードをからかったことがあったがその後にものすっっっっごく沁みる薬を塗りたくられた事があったので流石にヤバイと思いフォローすることにした。
「まあアラサーには見えないしまだまだ若々しいよ。うん若々しい。」
「棒読みだな。」
「うそぉ!?ちゃんと心を籠めて言った筈なんだけどな………」
「やっぱり嘘かこの野郎。」
「ゲッ!?しまった今のナシ!ナシでお願いしますぅ!」
「雉も鳴かずば打たれまい。百回暗唱しろ。」
「Nooooooooooooooooooooo!!!」
「なんだなんだ、何の騒ぎだ?」
奥からアフロの14才位の少年が現れた。
「あ、エレギオの兄貴。帰ってたんですか。それとエドさんちわーす。」
「スプーキーお前何ヶ月篭ってた?風呂さっさと入って来い。今すぐ入って来い。」
「え?エドさん俺そんなに臭いですか?」
「くせえ。今のテメェは悪臭の権化だ……………うわっ!?よるな、こっちくんなテメェ!!!」
「おわっ!?お前どうなってやがる!?」
「復活しての第一声がそれっすか兄貴ェ………」
傷ついたようにかぐかわしい臭い漂わせるアフロボーイことスプーキーはとぼとぼとシャワールームの方へ歩いていった。可愛そうなスプーキー、取りあえず体中を浄化してくれとエレギオもエドワードも心の底から願った。
「………ふぅ。悪い奴じゃないんだけどなスプーキーも。」
「アレは悪い癖だな。衛生管理はしっかりして欲しいもんだ。」
「もっとも俺達アレに助けられてんだけどな。」
スプーキー・モロドフ。情報屋「もぐらのあなぐら」店主のモール・スモールマウスと合わせてドラギオンの産みの親だ。エレギオもエドワードもスプーキー以上の工学者は知らないしモール以上のコンピューター技師も知らない。14歳と12歳にして天才と呼ばれるべき少年二人だった。
更に二人とも性格が悪くはない。科学者に多いMADな気質もない…のだがスプーキーの方には唯一研究に没頭すると暫く周りが見えなくなってしまう癖がある。彼の欠点らしい唯一の欠点だ。
………ただその弊害は計り知れない。今のように歩く公害になったり(その特殊な髪型ゆえにとてもそうなる事が多い)栄養失調で突然ぶっ倒れたり眼を放すと何を仕出かすか解らない部分もある。根は非常にまじめなのだが…
「そういやジャックは?」
「アレ、お前気付いてなかったの?」
「誰かさんが俺の患者をぼっこにしてたからな。絞め殺してやろうかと思った。」
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