第五幕その一
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第五幕 黄色い大平原
一行は旅を続けます、その間ずっと黄色い煉瓦の道を進んでいますが。
その道を進みつつです、ジョージは道の左右を見て言いました。
「ウィンキーの国だけあって」
「草原もでしょ」
「うん、黄色いね」
草達がとです、つぎはぎ娘に答えました。
「外の世界じゃ草は緑だけれど」
「エメラルドの都の色ね」
「あそこだと緑でもね」
この色はこの色でもというのです。
「物凄く鮮やかな緑だよね」
「そう、奇麗な緑よね」
「眩いばかりのね」
「そうした緑ね」
「そしてウィンキーの草原の黄色も」
「鮮やかな黄色ね」
「奇麗なね」
そうした黄色だというのです。
「だから見ていてね」
「惚れ惚れするわね」
「うん」
ジョージはつぎはぎ娘に微笑んで答えました。
「本当に」
「そうよね」
「面白い場所だね」
「そうでしょ、それにね」
「それに?」
「色々な生きものもいるでしょ」
「うん、ああしてね」
見ればです、草原にはです。
バイソンの群れがあちこちに見えます、そしてです。
プレーリードッグ達もいます、ジョージは彼等を見ても言いました。
「ここにもいるんだね」
「バイソンやプレーリードッグは森にもいたね」
かかしが言ってきました。
「そうだったね」
「はい、そしてですね」
「この大草原にもいるんだ」
「そうですね」
「むしろ彼等はね」
「草原が主な棲み処ですね」
「そうなんだ」
かかしはジョージにこう答えました。
「むしろね」
「森にいるよりもですね」
「あそこの彼等も森でなくね」
「すぐ傍の草原にですね」
「いたしね」
「そうでしたね」
「いや、ここに来たらね」
樵も笑顔で言います。
「彼等を見ないとね」
「そうだよね」
臆病ライオンが樵の言葉に応えます。
「来た気がしないよね」
「ここにね」
「本当にそうだよね」
「だから今僕はね」
「とても幸せだね」
「そんな気持ちだよ」
実際にというのです。
「本当に」
「そうだよね」
「バイソン君やプレーリードッグ君達を見てね」
「それが出来てね」
「そういえば」
ここでジャックが言いました。
「プレーリードッグ君のお家は独特だね」
「うん、彼等は穴を掘ってね」
腹ペコタイガーがジャックに答えます。
「そうしてだよ」
「その中に群れで住んでいるね」
「プレーリードッグの街とか村とか言っていいね」
「そうした棲み処だね」
「そうなんだ」
こうジャックにお話します。
「彼等の棲むところはね」
「そうだよね」
「面白い棲み処だよね」
「本当にね」
「その中には入れないの?」
つぎはぎ娘はこ
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