暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Saga12幼い狂気〜Queen of illusion〜
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リーンへ!」

「りょ、了解!」

少し顔の蒼いセラティナが気丈に返事して、ルシルの側に付いた。わたしは「シャーリーン! 至急転送を! ルシルとセラティナ、わたしは留まる!」って指示。

「おーほっほっほっほ! 我らの王より局員も民間人も殺さないように厳命されているので、殺しはしませんわよ♪」

女の子が右手をサッと振り払うと、幻影だっていうキメラが雄叫びを上げて突進してきた。わたし達は急いで外へと飛び出して、固まって突進を食らう間抜けを起こさないために散開した。キメラは誰をターゲットにするかキョロキョロと見回してるんだけど、本当に幻なわけ? 存在感がすごくて、実際に触れそう。

「ですがまぁ、骨折くらいは覚悟してくださいましね♪」

『転送準備が完了しました! ポイント指定を願います!』

「ルミナを中心に転送準備! セレス、クラリス、ミヤビ! ルミナの元に集まって!」

キメラはルシルをターゲットにしたようで、獅子と鰐の口から熱線が放たれた。ルシルに回避された熱線は数十mと離れた地面に着弾したけど、爆発することなく消失した。なるほど。本当に幻なんだ。

『ナイト3、ナイト4、ナイト5、ナイト6を転送します!』

「逃がしませんわよ! 殲滅の凶獣園(パルケ・ソオロヒコ・デ・デストルクシオン)♪」

ルミナ達を包囲するように出現したのは、いろんな外見をした数十体のキメラ達。転送はまだ始まってないのに、ルミナ達に突進した。わたしは「転移中止!」の指示を出す。

「ルシル、セラティナ! わたしとセラティナでキメラの幻をどうにかするから、ルシルは術者をお願い」

「ダメなんだ! 幻である以上、セラティナの結界も意味をなさない! ただ、見えているだけなんだから! 存在しないものは結界で弾けないし、君の攻撃も意味はない!」

「それなのに攻撃を受けたと錯覚すれば精神、そして肉体にダメージが入るみたい!」

「うわ、もうホントに最悪じゃん」

「うふふ〜♪ その表情、素敵ですわ〜♪ わたくしの楽しみは、わたくしの幻術を目の当たりにして絶望する敵を見ることですわ!」

「相変わらず性格が悪いと、アリスが怒ってるよ!」

――一方通行(サンダルフォン)の聖域――

――清楚なる私よ彼方へ(インテルカンビオ)――

セラティナが高速かつ連続で展開する結界から女の子は回避できずに捕獲された。と思えば、すでに別のところに居る。そんなことを繰り返しながら女の子は「あら、アリスと意思疎通できるのね!」って満面の笑みを浮かべた。

「お久しぶりですわ、結界王アリス! わたくしのことを覚えていてくださって嬉しいですわ! あの頃のようにお茶をしましょ? クレマ・カタラナを一緒にいただきながら♪」


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