暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Saga12幼い狂気〜Queen of illusion〜
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、全方位への警戒を行う。
「愚かな愚かな木偶人形使い! せっかく逃がしてあげたのに、新しい任務も与えたのに、神器の狂気に呑まれて、神器も回収できず、派遣された下僕を打ち倒し、また敵に敗北して、また無様に捕まって!」
エントランスの真正面に1人の女の子が空からふわりと降り立って、「やはり貴方は使えないですわね!」って言って、両手を腰に当てて仁王立ち。レモン色の髪はワンサイドアップ。オレンジ色の瞳はツリ目でくりっとしてる。格好はお嬢様、お姫様と言った感じのドレス。武器の類は無いっぽい。
(っ! まただ、シャルロッテ様から怒りの感情が流れてくる・・・)
「お初にお目にかかりますわ! わたくしは――」
「ヨツンヘイム連合主導4界、夢幻世界ウトガルドの歴代最年少の女王、夢幻王プリムス・バラクーダ・ウトガルド・・・の生まれ変わりか」
「夢げ――って、ちょっと! そこの貴方! これからわたくしが名乗ろうとしていたことを先に言わないでくださる!?」
10歳そこらくらいの女の子が、キィー!と悔しそうに地団太を踏んでる。その様子にわたし達はどうしようかと困惑してたけど、ルシルとセラティナはそうじゃなかった。
「シーリングバインド!」
「
一方通行
(
サンダルフォン
)
の聖域!」
ルシルが魔力生成阻害のバインドを鎖状で発動して、セラティナも同様の効果を持つ結界を発動。ルシルが言うプリムスの生まれ変わりっていう女の子が、呆気なくバインドに拘束されて、結界にも閉じ込められた・・・かと思えば、女の子の姿が消失した・
「残念ですわね! 大ハズレですわ!」
声は信じられないことに背後から聞こえてきた。バッと振り返ってみれば、支柱に背を預けて立つあの子が居た。ミヤビが「転移!?」って驚くけど、ルシルが「いや違う。アレは幻術だ」首を横に振った。
「正解ですわ! わたくしはむ――」
「夢幻王は、幻術魔術に特化した彼女の二つ名だ。気を付けろ、彼女は強い」
「幻王・・・って! また! また、わたくしの言葉を遮りましたわね! なんて無礼な! いいですわ! そこの役立たずと神器の回収だけに留めておこうと思いましたけど、少し遊んで差し上げますわ!」
――
破滅の猛獣
(
アタケ・デ・ベスティア
)
――
女の子の側に現れたのは山羊と馬の3つの頭を持ち、胴体はたぶん狼、尻尾というかそっちには鰐と獅子の頭があった。胴体もよく見れば、後ろ足じゃなくて全部前足だ。2頭のキメラが背中合わせに融合してるような奴だった。
「ルシル!」
「幻術だ! 実際にそこには存在していないが、夢幻王の生み出す幻影は精神干渉力がすさまじい! 肉体は無傷でも精神が死ねば、肉体の方も死ぬ! 俺とセラティナで抑える! その間にみんなはシャー
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