暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Saga12幼い狂気〜Queen of illusion〜
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間が使うような神器じゃない。コイツの変貌ぶりを見たら解ると思うが、狂気に飲まれることが普通だ。が・・・」

チラッとわたしを見たルシルに、「え、なに? わたしが何?」ってたじろく。熱い視線なら大歓迎だけど、なんか微妙な感じであんまし嬉しくないよ。

「騎士シャルロッテは魔造兵装最後の1桁の神器、断刀キルシュブリューテを使いこなしていたって呆れているんだ。オリジナルは、人間がキルシュブリューテを使いこなしていた騎士シャルロッテに恐怖を抱いたそうだぞ」

「そうなの? わたしも使ったことあるけど、なんにもなかったよ?」

「君の場合はやはり、騎士シャルロッテの生まれ変わりだというのが一番だろうな。キルシュブリューテに認められた騎士シャルロッテの魂と魔力だ。抵抗力がMAXでもおかしくない」

「なるほど」

そう言えば、母様や御祖母様は、“キルシュブリューテ”を長い時間持っていられなかったみたいだった。シャルロッテ様の意識が“キルシュブリューテ”に宿っていても、魔造兵装としての狂気は完全に除けないんだね。

「とにかく、任務は果たした。骸骨の人たちもティシュミホールの機能が落ちたことで再び物言わぬ死体となっているはずだ。セレス」

「ん」

セレスが魔術を解除すると、氷が急速に解凍され始めた。ルシルは改めて“T.C.”を、リングタイプのシーリングバインドで拘束した。それを見届けた後にルミナが「私が運ぶよ。ルシルは神器をお願い」って提案して、アイツを肩に担ごうとした。

「あ、ルミナ先輩。私が担ぎます」

「ミヤビは魔術師と真っ向から戦えるからダメ。ここは私がやるから、ミヤビはイリス達と臨戦態勢を維持でお願い」

「了解です!」

ルミナが“T.C.”を担ぎ、ルシルが神器を回収。骸骨たちの持つ武器は、“ティシュミホール”の能力によって一時的に神器化したただの武器であることも確認して、このままここに放置することを決めた。

「よしっ。特騎隊、任務完了。外に出て、シャーリーンに転送帰艦。本局へ戻る」

ルミナとルシルを真ん中に、わたしとクラリスが先頭、セレスとミヤビが後尾で通路を進んだ。途中でシャーリーンと通信して、宮殿から出た直後に転送するように指示を出しておいた。地下は何事もなく終わり、次は地上1階を移動。宮殿の奥からエントランスまで緊張しながら進んだけど、結局なにも起きなかった。

「これから外に出る。T.C.をシャーリーンから逃がした新手が再び逃亡を手助けする可能性がある。警戒せよ」

緊張化が高まる中でエントランスより飛び出ようとしたその時・・・

「おーほっほっほっほ!!」

そんな高笑いがどこからともなく聞こえてきた。ルミナとルシルを護るように2人に背を向けるようにして円陣を組んで
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