暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Saga12幼い狂気〜Queen of illusion〜
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アイツの持つ槍斧を見て顔を真っ青にしたルシル。それだけでヤバい物だってことは察することが出来た。アイツがこっちに振り向こうとしたからわたし達は角に隠れてやり過ごす。ルシルは“エヴェストルム”を待機携帯の指環に戻して、『俺が奴を墜とす。みんなは他を頼む』って言った。

『他って・・・』

『他のT.C.は気を失ってるっぽいけど・・・』

『もしかしてフリ? 実は起きてるとか・・・!』

『さすが犯罪者、汚い』

『いや違う。奴が持っている神器は、族化傀軍ターイラッハ・イーンアブトゥの親器であるティシュミホールと言うんだが・・・』

『神器・・・! ていうか親器? じゃあ子器もある・・・?』

『ああ、ある。ターイラッハ・イーンアブトゥは、親器ティシュミホールよって子器ポースツァを生み出すという能力を持った魔造兵装8位だ』

『子器を生み出す? 具体的にどうやって?』

『神器としての能力発動中にティシュミホールに傷を付けられたら、傷を負わされた人間、あらゆる生物の意識が、ティシュミホールと所有者の支配下に置かれる。神器ターイラッハ・イーンアブトゥ、家族感染という銘の通りだな。切ってしまえば、あの神器の神秘以下のものであれば例外なく操り、家族を作る。・・・正直、こんな高位の神器が残っているなんて想定外だった。セラティナの結界もあまり役に立たないかもしれない』

『そんな、アリス(わたし)の結界が・・・』

『そんなヤバい神器とどう戦えって? ルシルがビビるくらいだから、あの神器の持つ神秘は私たちより上なんでしょ?』

『親器のティッシュ?はすごいのは判ったけど、子器のピッツァ?はどれだけすごいの?』

『ティシュミホールとポースツァな、クラリス。親器については俺が何とかする。俺の神秘と神器なら対抗できる。子器のランクは、ただの武器であれば番外位クラスの神器になり、元が神器であれば神秘が格落ちする。実はそんなに高いわけじゃないから、みんなの魔術と神秘で対抗できるはずだ』

『ルシル副隊長が戦ってる間、私たちはどうすれば・・・?』

『ここからは見えないだけで、支配下に置かれている子器を持った敵が居るかもしれない。そいつらの対処を頼む』

ルシルからの大まかな役割分担を聞いたことで、今度こそ“T.C.”を捕まえるために行動開始。クリスタルのような両刃の剣身を持つ大剣2本を柄頭で連結したような槍、“グングニル”を左手に携えたルシルが『行くぞ!』って部屋の中央に立つアイツに向かって駆け出した。わたし達も続いて部屋に突入。

「結界行きます! 多層封獄結界(パーガトリー・アークケイジ)!」

直径で80mはあろう円ホールで、壁面に沿って棺桶が立て掛けられてた。何千年も前なのに今なお綺麗な床に
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