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転生したらまたしても猫娘だった件
NO.007 フォウの説教
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かイズクって年上な感じがするよな。ちょっと活発だけど冷静だし、牙狼族の奇襲も読んでいたみたいだし」
「まぁ。生前の勘って奴かな」
「生前? ってことはやっぱりイズクも!」
「ということはやっぱりリムルさんも?」
「「転生者!!」」

思わず嬉しくなる。
こんなにも早く同郷のものと会う事ができるなんて!

「そっか。名前とかでそんな感じはしていたんだ。まるっきり日本人の名前だもんな。『イズク』って」
「そうだね。でも、それじゃリムルさんって生前はどんな感じだったの? どんな個性を持っていたの?」
「個性……?個性って性格の事か?」
「えっ?」

うん? なんだろう。イズクとの会話で微妙な違いがあるみたいだ。
それで俺はためしにイズクの世界について聞いてみた。
すると出てきたのはとんでもない内容だった。
なんと、世界総人口の8割がなにかしらの『個性』というものを宿してヒーロー、あるいはヴィランとして活動していたなんて!

「それってなんてアメコミ!?いや少年ジャ〇プ系かな!?」

なんか久々にオタクな気分が蘇ってきたぞ!
それからいろいろと出久の周辺事情について聞いていくと、結構重たい話が出てきた。
聞けば聞くほどに可哀そうになってくる感じだ。
でも、それでも最後は生命力を全部消化して天寿を全うしたあとに、俺みたいに世界の声でこの世界に転生してきたんだとか。

「刺されて死んだ俺とは大違いな差が出来たな。だからイズクはそんなに強いんだな」
「僕はまだまだ強くないよ。たまたま運のめぐり合わせでフォウと出会って、色々な人に助けられながらできた行動だったから。
それにみんなからもらった個性がなかったらもっと弱かったかもしれない」

そうなんだよなー。
その貰った個性達が統廃合された結果が今のイズクのスキルなわけで、一つ一つどんなスキルか聞いていくとどれもこれも俺より強力なもんばっかじゃん……と落ち込む。

「すごいんだなー。だから大賢者も言っているけど聖なる気配も出せているのか」
「あんまり僕は納得していなんだけどね」

そんなことないと思うけどなー。
万単位で人の命を生涯救い続けてきたイズクは間違いなく聖人に近いものがあると思うし……。
謙遜しちゃうところも性格故って感じかな。
よし!

「それじゃ改めて言うけど俺の仲間になってくれないか? イズクがいたらきっと楽しくなりそうだって俺の勘が告げているんだ」
「こんな僕でよかったら……よろしく、リムルさん」
「おう! よろしくなイズク!」

そこまで言って俺とイズクはこうして本当の意味で仲間になれたのかもしれないと感じた瞬間だった。
でも、そっか……。
そういえば、まだイズクって名前はこの世界では正式な名前じゃないんだ……。

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