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『外伝:赤』崩壊した世界で大剣豪とイチャコラしながら旅をする
崩壊-このせかい-
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てはいるのだがここのところ仕事が忙し過ぎて半年ログインしていなかった。
じゃあまさか…
いや、早合点は良くない。

「まさか…ゲームの世界から来ました。とか言わないです…よね?」

確認のため恐る恐る聞く。
その問いに対し彼女は淡々と答えた。

「ええ。あなた達の言う"FGO"…私はあなたのカルデアからやって来ました。」

マジだった。

「ど、どういうことなの…?」
「突然ゲーム(あっち)現実(こっち)の境界線があやふやになって、平行線を跨いで来られるようになった。漂流(ドリフト)とは異なるし、今のところそれしか分からなくて。」
「そう…なんだね。」

この武蔵は俺のカルデアの武蔵と名乗った。
余談だが俺のカルデアには聖杯を捧げ、限界まで強くなった武蔵がいる。
つまり、この武蔵がそうなんだ…と思う。
だって半年間ログインしなかったこと知ってるし。

「どうやって来れたのかは不明ですが、こうしてマスターのところに来られてピンチは救えたわけだし、何よりこうして会えることが嬉しいです。うん。」
「あ、ああ…うん。」

ここは俺も会えて嬉しいよと言うべきなのだろうか…?
いや、俺のような男がそんなイカしたセリフ吐いたとしてもキモがられるだけなのは目に見えてる。
軽い会釈と笑顔で乗り切るとしよう。

「と、ともかく…俺はどうしたらいいんですかね?武蔵…さん。」

女性との接し方は距離感が大事。
そう思い、わざわざさん付けで呼んでしまった俺に対して彼女は不機嫌そうな顔をする。

「その呼び方は…変じゃない?」
「あ、そ、そうですよね。ここはやっぱりfateらしくセイバーって呼ぶべきで」
「そうじゃなくて!」

言葉を遮られる。

「別に聖杯戦争してるわけじゃないから真名隠す必要もないし、ここはやっぱり"武蔵"って呼んでほしいところね。マスター。」
「え…ええ?」

女性への名前呼び。
俺にとってそれは難しすぎる。
笑顔のままハードルの高いことを要求してきたこの宮本武蔵は今か今かと俺の返事を待っている。

「その…宮本さんとかじゃ…ダメですか?」
「だめだめ。そしたら他人みたいじゃない!」

苗字呼びは封じられてしまった。
てかなんだよ!呼び捨てって友達通り越して恋人か!
あ、そうだ!

「武蔵…ちゃん?」
「ちゃん?」

ちゃんを付けよう。
やや恥ずかしいけれど、呼び捨てよりかはいくらかマシだ。

「まぁ…それもヨシとしましょう…えーと」
「竜胆…竜胆大和って言うんだ。竜の胆に戦艦の大和。」
「THE日本人みたいな名前なのね。それじゃあよろしく!大和くん!」

そっちがちゃん付けするならこっちもと、武蔵ちゃんはくん付けで呼び右手を差し
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