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やはり俺達の青春ラブコメは間違っている。
第一章
なかなか雪ノ下 雪乃に話を聞いてもらえない俺は中身が歪んでいる。
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置かれたことで中学生のころの甘酸っぱい思い出でも思いだしているのだろう。 
 だが、その後すぐに落ち込んだ顔になったのはそれがダメな思い出だったことを物語っている。
 ちなみに俺は比企谷と違って、そういったことに興味を持たなかったから掘り起こすトラウマも無い。まぁ、それはそれで悲しいことのような気がする。
 だからたまに興味も無い。期待もしない。何もしないから思い出せるトラウマすらない自分には(がるる)一体何があるのだろうと柄にもなく考えてしm(がるるるる―っ) ...さっきからうるせぇよ! 誰だよ! 人が真面目に話してるのに! ...って比企谷かよっ! なに雪ノ下に向かって(うな)ってんだ。アホかっ!
 すると雪ノ下は唸り声を上げている比企谷の方を向くと、その大きな瞳を薄目にするように細くし、冷たい吐息を漏らすと清流のせせらぎのような声で言った。

「そんなところで気持ち悪い唸り声をあげてないで座ったら?」
 うっわ、なんだ今の目、野生の獣?
 五~六人は殺してるって! 覇○色の覇気かよ!比企谷が無意識の内に(あやま)っちゃったじゃねぇか!
 てか、俺も○NE PIECE好きだなっ!
 比企谷が雪ノ下にビビりつつ、空いていた椅子に座ったところで俺も近くにあった椅子に腰掛けた。
 ...それきり雪ノ下は俺たちに対し一切関心を示さずいつの間にか文庫本を開いていた。教室が静かなため雪ノ下がめくる本のページの音だけが耳に入ってくる。
 どんな本を読んでいるのか気になったがカバーをつけていて分からなかった。
 読書といえば俺と比企谷も何もする事がない休み時間に本を読んでいる。だがそれはラノベだ。雪ノ下はもっと文学的なものを読んでらっしゃるのだろう。ちなみに比企谷は邪神がでるラノベ。俺は『(わし)ゃあ歯が少ない』。通称『歯がない』を読んでいる。 
 雪ノ下はお嬢様然としていかにも優等生と言った感じでおまけに美少女の完璧超人。
 俺のような人間ではまず関わり合いの無い人種だ。その名の如く雪の下の雪。今まで通り過ごしていたら俺はその美しい雪に気付かず、知ることすらも無かっただろう。
 まぁ、それを知ったからといって俺はその雪に触れようとも思えないが。
 それにしても、いったい俺と比企谷はこの美少女サマとここで何をしてればいいんだか...。俺はそう考えているのも疲れるので目を閉じた。比企谷が何か話し出したがもう知らん。
 比企谷と雪ノ下の会話が聞こえる...。

「そうね、ならゲームをしましょう」
「ゲーム?」
「そう。ここが何部か当てるゲーム。さて、ここは何部でしょう?」

 ...ほうほう、美少女 と密室で ゲームとな。
 もはやエロ要素しか感じられない。
 だが目を開けなくても分かる。雪ノ下の放
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