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やはり俺達の青春ラブコメは間違っている。
第一章
なかなか雪ノ下 雪乃に話を聞いてもらえない俺は中身が歪んでいる。
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ルダウンしたのか一瞬羞恥に顔を染めてから取り繕うように咳払いをした。

「と、とにかくっ!自らの正義を証明するのは己の行動のみ!勝負しろと言ったら勝負しろ。君たちに拒否権はない」
「横暴すぎる...」
 この人もう完全にただの子供だ! 大人なのは胸だけだ! ちなみに胸は大人なアレだ!
 ...まぁ、勝負なんて適当に済ませばいいや。もうここで負けを宣言してやってもいい。
 だが、頭の中が幼女の嫌すぎるロリババア巨乳はなおも妄言を吐き続ける。

「死力を尽くして戦うために、君たちにもメリットを用意しよう。勝った奴が負けた人になんでも命令できる、というのはどうだ?」
「なんでもっ!?...ごくり」
『先生。「なんでも」の範囲を、もっと詳しく』
 何でも命令していいのか?...ニヤリ。
 がたっと椅子を引く音がして、雪ノ下が二メートルは後ずさり、自分の身体を抱える防御態勢に入っていた。

「この男たちが相手だと貞操の危機を感じるのでお断りします」
「偏見だぁっ! 高二男子が卑猥なことばかり考えてるわけじゃないぞ」
「そうだぁ! 俺たちはまだ何も言ってないぞ」
 他にもいろいろ考えてる。例えば世界平和? とか? うん、他には特に考えてないや。言っちゃうと世界平和すら考えてない。

「さしもの雪ノ下雪乃といえど恐れるものがあるか...。そんなに勝つ自信がないかね?」
 意地悪そうな顔で平塚先生が言うと、雪ノ下はいささかむっとした表情になる。

「...いいでしょう。その安い挑発に乗るのは少しばかり癪ですが、受けて立ちます。ついでにそこの男たちも処理して差し上げましょう」
 うっわー、雪ノ下さん負けず嫌いー。どこが負けず嫌いかって「あなたの意図はお見通しですが」的なセリフがさらに負けず嫌い。ていうか処理ってなに?怖いんだけど。絶対、犯罪的な何かだと思うんだけど。

「決まりだな」
 にやりと平塚先生は笑い、雪ノ下の視線を受け流す。

「あれ、俺たちの意思は...?」
「君たちのにやけた表情を見れば聞くまでもあるまい。桐山...。それはそうと、そのにやけた薄気味悪い顔をやめろ。気分が悪くなる」
 そうですか...。無意識の内に表情に内面が出て来てしまったみたいだ。でも気分が悪くなるとまで言われるのはショックだな。

「勝負の裁定は私が下す。基準はもちろん私の独断と偏見だ。あまり意識せず、適当に...適切に妥当に頑張りたまえ」
 そういい残すと、先生は教室を後にした。残されているのは俺と比企谷と不機嫌そうな表情をした雪ノ下だけ。もちろん会話はない。この状況でいったいどうしろと...。
 その静かな教室にじーっと、壊れたラジオの放つような音がした。チャイムがなる前兆だった。
 いかにも合成音声っぽいメロディが
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