第一章
なかなか雪ノ下 雪乃に話を聞いてもらえない俺は中身が歪んでいる。
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ず誇ってるところとか。かなり尊敬する。特に「彼」に似てるところとか、な...。
まあ、バカだけど...。
でも比企谷の言葉に雪ノ下は納得いっておらず、むしろ怒らせてしまったようだ。
「...それじゃあ悩みは解決しないし、誰も救われないじゃない」
そんなこと言われても「解決なんてしなきゃいいじゃん」の一言につきる。だいたい悩みなんて個人のものだろ? なんでそれをわざわざ救ってあげる必要があるの? こんな人生すぐに終わってみんな等しく平等に80歳くらいで死ぬんだから、誰か困ってても『見ないふり』して手を『差し伸べない』で『救わない』そして『見捨てる』。見捨てたって自分が困るようなことになっちゃたのが悪いし俺は無関係だから相手も俺が悪いなんて思うことができない。そうやって他人に迷惑をかけずに自分の中だけで生きて、自分の中で自分勝手に生きてればいいんじゃないの?
それが一番楽なのに他人を助けてあげるとか俺にはわからない。
「三人とも落ち着きたまえ」
険悪になりそうな、いや最初から険悪だった空気を和らげたのは平塚先生の落ち着いた声音だった。その平塚先生の顔はにやにやと実に楽しそうで喜悦に満ちていた。
「面白いことになってきたな。私はこういう展開が大好きなんだ。ジャンプっぽくていいじゃないか」
先生が一人でテンションをあげていた。大人の女性なのに目が少年の目になっている。
「古来よりお互いの正義がぶつかったときは勝負で雌雄を決するのが少年マンガの習わしだ」
「いや、ここ現実なんですけど...」
比企谷の言ったことは実に正しい。でもそう言ったところで聞いちゃいない。先生は高らかな笑い声をあげると、俺達に向かって声高に宣言した。
「それではこうしよう。これから君たちの下に悩める子羊を導く。彼らを君たちなりに救ってみたまえ。そしてお互いの正しさを存分に証明するがいい。どちらが人に奉仕できるか!? ガンダムファイト?レディ?ゴー!!」
「嫌です」
「俺も奉仕とかしたくないんですけど」
「くだらねw ペッw」
雪ノ下は比企谷に向けていたのと同質の冷たい視線を平塚先生に向けた。
奉仕活動なんてワケわからんもん面倒くさくてやってらんねぇよ。それに俺ガンダムのことよく知らねぇし。
俺たちの意思を確認すると先生は悔しげに親指の爪を噛む。
「くっ、ロボトルファイトの方が分かりやすかったか...」
「そういう問題じゃねぇだろ...」
「確かに比企谷の言う通りですね。...くだらねw ペッw」
もう正直何のネタかわからない。
「先生。年がいもなくはしゃぐのはやめてください。ひどくみっともないです」
雪ノ下が氷柱のように冷えきった鋭い言葉を投げる。すると先生もクー
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