ナツvsメイビス
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としたナツさん。しかし、それは彼の体に飛び火してしまい、ハッピーが大慌てしている。
しかし、その直後だった。謎の光が彼の体を包み込んだ。
その光の正体は、彼の手の中にある岩!!それは次第に姿を変えていき、宝箱へとなっていた。
「やったぞ!!」
「魔法がかけてあったんですね」
「それで岩の形をしてたんだ」
初代の魔法により岩になっていたらしい箱。これなら掘り返されても、絶対に誰も気付かないね。
「何が入っているのかな?」
「よし、開けてみるか」
「まずいでしょそれは」
「何してるんですか?」
早速箱の中を確かめようとした俺たち。しかし、その後ろから聞こえてきた声に振り返ると、そこには初代がやってきていた。
「すごい穴掘りましたね」
「誰が寂しそうに見えたって?」
「全然元気じゃん〜」
どこから見てもいつも通りのテンションの初代。俺たちは初代に事情を説明すると、彼女は色々とお話ししてくれた。焚き火をしながら彼女の話を聞いていると、突如ハッピーが声をあげる。
「ねぇねぇこれ見てよ!!」
「まさか・・・勝手に開けちゃったの!?」
目を離した隙にボックスを開けてしまったらしいハッピー。俺たちは彼の元に行くと、そこには開けられた箱と一枚の紙があった。
「何これ?」
「人〜?」
特徴的な男三人とその前で笑っている二人の少女と思われる絵。あまりうまいとは言いがたいけど、何かはわかるだけ全然いいと思う。
「これ・・・もしかして初代が描いたのか?」
「そうですよ」
「つかこれ・・・絵か?」
「こらナツ!!」
「いいんですよ、別に」
ナツさんの失礼な発言にも寛大な心で許してくれる初代。エルザさんは何か言ってたけど、彼女の不思議な感性はとりあえず置いておくことにしよう。
「これ誰ですか?」
男の人三人と初代はわかる。しかし、一人だけ見たことがない少女がいる。黒い髪の初代と同い年くらいの少女・・・彼女が誰なのか問いかけると、初代は嬉しそうに語り始めた。
「私のお友達なんですよ」
「友達?」
「実は・・・今日は彼女とお別れした日なんです」
初代は多くは語ってくれなかったけど、この友達は彼女の中ではすごく大きな存在なんだと言うことだけはわかった。それ以上は俺たちも聞くこともなく、解散することになった。その初代が描いた絵は記念としてナツさんの家に飾っている。
「そういえばナツさんの家、戻さなくてよかったのかな?」
「ど・・・どうなんだろうね?」
まるで何事もなかったかのようにその日は解散したけど、被害にあった彼の家はそのまま木に引っ掛かっている形にしてあり、翌朝、彼が大騒ぎしているのが目に見えた俺たちは苦笑いするしかなかったのだった。
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