ナツvsメイビス
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よ」
成長した木の上に何らかの理由で土が被さり、下の方が見えなくなっている可能性がある。それくらい二人の家にある木は立派な太さなのだ。
「「・・・」
それにより二人は論破されたらしく、もう何も言い返すことができない。俺たちは全員で視線を合わせ意志疎通すると、一斉に家の周りを掘り返していく。
次第に地面が削れていき、その姿を現していく大木。それは予想よりもかなり大きくて、ナツさんたちの家は木に引っ掛かっているようにしか見えないレベルになっていた。
「やったぞ!!見つけた!!」
「ホントか!?」
そしてついに、俺たちは目的の物を見つけた。
「ついに見つかったのね!!」
「あぁ!!」
いつの間にか正気を取り戻し、作業を手伝っていたナツさんの元へと集まる。しかし、彼の手に握られているのは・・・
「ってこれ、ただの岩だし」
どこからどう見てもただの岩・・・しかし、ナツさんはそれを否定する。
「違ぇよ。初代の匂いがする」
「匂いだぁ?何寝言こいでんだよ。百年前だぞ!!百年」
「そんなの関係ねぇ。ほら見てみろ」
「どっかどう見てもただの岩だ」
そう言ってグレイさんは小さなハンマーを作り出し、軽くそれを小突く。案の定それは簡単に壊れてしまった。
「形はそれっぽかったけど」
「やっぱりただの岩ですね」
「そうですね」
やっと終わったと思っただけに、また一からとなると心が折れそうになる。みんな疲れているし、帰らせてもらえないかな?
「諦めるな。ここにないなどありえない」
「だから匂うんだって!!」
ただ、ナツさんは納得できなかったらしく地面に伏せて匂いを嗅ぎ始める。でも、百年も経ってたら匂いなんてなくなっちゃうんじゃ・・・
「絶対ぇ間違いない。初代の匂いだ」
伏せたまま地面を探し回るナツさん。すると、彼は何かに気が付いたのか、一瞬固まってしまう。
「ここだ」
そして今度は犬顔負けの掘り方で地面をどんどん削っていき、やがて・・・
「あった!!ハッピー!!」
「あい!!」
だいぶ深くまで掘り進んだようでハッピーを呼び寄せ引き上げてもらう。
「気を付けろ」
「大丈夫」
足から引き上げられたナツさん。その手にあるのは・・・
「間違いないだろうな?」
「あぁ!!見ろ!!」
「いや・・・あの・・・」
「って、またただの岩じゃねぇか!!」
やっぱりと言っていいのかあれだが、どこからどう見てもただの岩。俺では突っ込みにくかっただけに、グレイさんの突っ込みが早くて助かる。
「アイスメイク・・・ハンマー!!」
「やめろコラァ!!」
「うわぁ!!ナツ!!」
また壊そうとしたグレイさんに反撃の炎を浴びせよう
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