ナツvsメイビス
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彼の背丈ほどの大きさのハンマーが木の根本付近に直撃した。その結果、巨大な歴史ある木は根本が緩んでしまい、彼を押し潰すように倒れてしまった。
「グレイ様」
「大丈夫ですか?」
「あぁ・・・箱はあったか?」
「ないです・・・」
普通だったら即死レベルの潰れ方をしているけど、さすがはグレイさん。一命は取り留めた様子。ただし、大問題が発生してはいるけど。
「100年の木を倒したわ」
「これは怒られるね〜」
街のシンボルってわけではないけど、歴史ある木の一つを根本から倒してしまったわけで・・・きっと街長に怒られる未来が待っているだろうけど、彼は気にした様子もなく立ち上がる。
「よし、じゃあ次行くぜ。アイスメイク・・・」
気にしていないどころか、彼は反省もしていないようで再び魔力を溜め始めた。
「いや!!ちょっと!!」
「グレイさんダメです!!丁寧に!!」
慌てて彼を止めようとすると、その声はしっかりと届いていた。いや、もしかしたら最初からそのつもりだったのかもしれないけど、彼は氷のスコップを作り出すと、雄叫びをあげながら根本を掘り起こしている。
「ハッ!!そうだ。水流台風!!」
「ええ〜!?」
「ちょっと!?何する気!?」
やっと安心して作業に入れると思ったのもつかの間、今度はジュビアさんが木の根本から水を吸い上げ、それが辺り一帯を濁流にしてしまう。
「わぁ!?百年の木が!?」
「ジュビアさん何してるんですか!?」
「えぇっと・・・地下水を噴出させれば掘らなくても出てくるかなぁ、と」
力仕事になるとどうしても大変なのはわかる。ただ、森が川のようになってしまっており、それがあまりにも危険な行為であることを物語っている。
「お願いです!!掘りましょう!!優しく!!」
流されそうになり慌ててるウェンディの手を握りながら、どんどん溢れてくる水を吸い込んでいく。ただ、あまりの量に飲みきれなかったので、水が引くまで作業再開できずに時間を消費してしまったのだった。
「クソ・・・これじゃあラチがあかねぇな」
「見つかりませんね、もっと深く埋めたのでしょうか?」
それから数時間、ひたすら穴を掘っているが全然目的の物は出てこない。さすがに拾うの色が見えてきて、一度手を休めていた。
「百年前より木は太くなってますよね、きっと」
「つまり木の下に埋まってるってこと?」
「そんなことなる・・・のかな?」
木が太くなれば根が広い範囲に伸びていくことになる。そうなれば近くに埋めていた箱を飲み込むこともでき・・・るのか?
「あ!!」
よくわからない木の生体に頭を悩ま
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