ナツvsメイビス
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囲むように人が集まってきているのを気配で感じた。
「シリル、今はナツさんが入ってるからお風呂は入れないですよ」
「あたしは別に気にしないけどね」
「それはカナだけだよ」
さっきまでお風呂にいたであろう人たちの声がする。ただ、ナツさんが入ってきたと同時にほとんどの人が脱衣所へ戻っていったから、服を着ているんじゃないかと思い、ゆっくりと目を開ける。
「なんで目を閉じてたの?」
「ナツなら裸見られても気にしないと思うよ?」
目が慣れてくる視界に入ってくる皆さんの姿。そこはお風呂場だからか、肌色ばかりになっていた。
「あ・・・いや・・・その・・・」
もう目を閉じていると何を言われるかわからず顔をうつ向けているのがやっと。その間も彼女たちは俺が男だということを気にしていないのか、色々問いかけてきているが、もう何も頭に入ってこない。
「ちょっとシリル!!なんで女湯に入ってきてるの!?」
もうどうすればいいのかわからずにいたところにやってきたのは、バスタオルを胸元まで巻いているウェンディ。後ろからはシャルルとセシリーもやってきていた。
「ウェンディ!!助けて!!」
「なんであんたが助けを求める側なのよ」
「色々とおかしいんだけど〜」
猫二匹にもっともなことを言われるけど、今はそんなこと気にしてられない。涙目で彼女の方を見ると、ウェンディは赤面しながらこちらへと走ってくる。
「皆さん!!シリルはこれでも男の子なんですよ!!」
「これでもとは!?」
恋人とは思えないような言葉に突っ込みを入れずにはいられない。
「あれ?そうだっけ?」
「そんなこと言ってたような・・・」
「でも、シリルは男の子に見えないわよね」
「うぐっ」
しかし、女性陣の反応は全然変わらない。むしろそれでも女の子にカウントされてしまっているのが悔しい・・・
「違いますよウェンディ!!シリルはジュビアとグレイ様の娘なんですから女の子です!!」
「それが一番間違ってますよ!?」
その中でもジュビアさんが一番暴走してたけど、彼女はどや顔をかましており扱いに困ってしまう。すると、ここでこちらへと走ってきていたウェンディが・・・
ツルッ
「キャっ!!」
濡れた床のせいで全てしまい、勢いよくこちらへと転がってくる。彼女はそのまま止まることもなく向かってくると・・・
「うわっ!!」
俺へと衝突し、押し倒された。
「大丈夫?ウェン・・・」
「シリル?大丈・・・」
交錯した俺とウェンディを心配して顔を覗き込むようにしているミラさんとジュビアさん。しかし、彼女たちは途中で言葉を飲み込んだ。その理由は、俺のウェンディの現在の体勢にある。
「うう・・・ごめんねシリル、大
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