暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは〜無限の可能性〜
最終章:無限の可能性
第259話「蘇りし英雄達」
[2/9]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
ゼ姉妹もギル・グレアムも完全に心が折れていた。
 むしろ、潔く死ねた方が万倍もマシだっただろう。
 神界の神に対し、中途半端に戦える力があったために、何度も殺されていたのだ。

「………」

 立ち上がろうとして、力が入らない。
 心が折れたために、膝立ちの状態で呆然としていた。
 そんな三人に、襲って来た“天使”がトドメを刺そうとする。
 手始めなのか、見せしめなのか、最初に標的となったのはリーゼロッテだ。

「ロッテ―――」

 リーゼアリアの声が虚しく響く。
 直後、理力の剣が振るわれ―――











「なっ……!?」

 ―――世界が淡い光に包まれた。
 同時に、理力の剣が別の剣に阻まれた。

「無事か?」

「……君は……」

 リーゼロッテを庇うように、一人の青年が立っていた。
 まさに物語の騎士のような青年に、ギル・グレアムは恐る恐る声を掛ける。

「下がっていてくれ。ここは、我らに任せてくれ」

 そう言って、青年は“天使”を退ける。
 力強い剣技により、理力の剣を弾き飛ばす。

「告げる!円卓の騎士達よ!ブリテンを……否、世界を救うため、今再びアーサー・ペンドラゴンの下へ集え!」

 そして、剣を掲げて()()()()()は宣言した。

「アーサー、王……!?」

 その名をイギリス生まれのギル・グレアムが知らないはずがなかった。
 かの有名なアーサー王伝説、その主役でもあるアーサー王なのだから。

「異界より来た蛮族よ、ここからは勝手はさせない……!」

 何人もの騎士を連れ、アーサー王はそう宣言した。













 同時刻、日本では……

「ッ……!」

 各地に式姫が散らばり、それぞれが思い入れのある場所を守っていた。
 その中の一人、コロボックルは北海道で激闘を繰り広げていた。
 ……厳密には、防戦一方で耐え凌いでいる状態だった。

「そこだヨ!」

 鋭い一射を反撃として放つ。
 しかし、理力の障壁で阻まれ、再び弾幕に襲われる。
 これでも、つい先程よりはマシな戦況になったのだ。
 世界中が淡い光に包まれた瞬間、コロボックルは力が漲るのを感じていた。
 おかげでただ蹂躙される状態から、防戦一方まで持ち込めている。
 ……尤も、そこ止まりだが。

「負けられない……!負けられないんだヨ!」

 弾幕に晒されながらも、懸命に反撃を放ち続けるコロボックル。
 だが、怯みはしてもそこから一転攻勢にはならない。
 防戦一方は続き……ついに、直撃を喰らってしまった。

「ぁ、ぐ……!」

 吹き飛ばされ、
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ