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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Saga11-B勝敗の行方〜victory or defeat〜
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を交わした男だった。

「――で、だ。そんな気持ちの悪いフォードとの戦いもいよいよ終盤だ。聖域ヴィーズグリーズでの大決戦」

「・・・言うな」

「1週間と続くことになった決戦の6日目。そう。フォードが戦死した日だ」

「うっせぇよ」

「顔を合わせるたびにステアに求婚していたフォードは、決戦ということもあってとうとう殺す気でステアと衝突した。彼女が他の誰かに殺される前に、自分が彼女より強いことを証明するために、彼女のすべてを手に入れるために、あの男は全身全霊を以て戦った」

「黙れ」

「偶然にも俺・・・のオリジナルは、2人の闘いを見守れる位置で雑魚狩りをしていたからな」

炎熱系と植物操作系の相性は火を見るより明らか。これまでと同じ、ステアの苛烈な魔術に対して不利な属性でも真っ向から挑み、互角にやり合っていた。そして同時に展開される創世結界。炎と植物という2つ世界が侵食し合おうと衝突する様は、本当に見ごたえのあるものだった。何せ創世結界同士の衝突なんて簡単に見られるものじゃないからな。

「フォードは確かに強かった。他の王や臣下に馬鹿にされようが、ストーカーで気持ち悪かろうが、魔術師としての腕は超一流。植物操作系の魔術においてはまさに最強。敵ではあるが一応は敬意を持っていたんだぞ?」

「・・・」

「嬉しいか? 神器王からのお褒めの言葉は?」

「っざけんな! 誰が嬉しがるかよ、ボケ! ステアと仲良くやってる様を見せつけられて大っ嫌いなんだよ! 禿げろ、?げろ、女になれ、つうか死ね!」

もう誤魔化すつもりはないのだろうか。俺の方を向き、すごい剣幕で罵ってきた。俺の内に居るアイリが『禿げはいいけど、?げるのだけはダメ絶対!』と怒り返した。禿げるのも嫌だな〜。

「お前さ、やっぱりフォードの記憶持ってるだろ? いやフォード本人か? 前世のお前が、生まれ変わりの体を使って話したり動いたり、戦ったりしているんだろ?」

「・・・」

「もう観念して白状したらどうだ? フォード。生まれ変わってもこんな馬鹿な真似をして。お前が借りているだろう体の持ち主を犯罪者にして、心は痛まないのか? お前と同じように生まれ変わった者たちは、犯罪に走るようなことはしなかったぞ」

「ぷはっ! くははははははは!! 面白いな、面白いぞ、面白すぎる!」

「そうか。何が面白いかは判らないが、機嫌が良くなって何よりだ。良くなったついでにいろいろ話してもらおうか」

「ダメだ、笑うの止められねぇ! ははははは!! こ、ここまでぷくくく、やべぇ、最高だぁ!」

笑い続ける奴の様子にアイリが『マイスター。ちょっと黙らせよ? 不愉快すぎ』と苛立ちを見せる。俺としてもあまり気持ちの良いものじゃないし、何よりさっさと
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