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腹出し
第四章

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「わからなくて」
「それで、でしたね」
「迂闊だったわね」
「全くです、チアリーダーなら」
 それならとだ、穂香は言った。
「いつも笑顔です」
「そうでないといけないから」
「このことはこれからもね」
「忘れたら駄目ですね」
「そうしていきましょう、しかしね」
「しかし?」
「いや、チアリーダーやってると」
 凛子はこうも言った。
「幾ら飲んで食べても」
「ああ、太らないですね」
「運動する量が違うから」
「そうですね」
「ただ。止めたら」
 そのチアリーダーをというのだ。
「運動しなくなるから」
「太りますね」
「もう油断したら」
 その時はというのだ。
「一気にね」
「太りますか」
「そのことは気をつけないとね」
「怖いお話ですね」
「こうして飲んでね」
「食べてですね」
 二人共スナック菓子を大量に食べている、見ているだけで太りそうになる位だ。
「そうしていたら」
「もうチアリーダーを止めたら」
 その時はというのだ。
「太るからね」
「このことはですね」
「気をつけていきましょう」
「そのまま同じだけの運動をしていくか」
「食べて飲むことを節制する」
「そうしないと駄目ですね」
「さもないとね」
 それこそというのだ。
「一気にくるから」
「怖いお話ですね」
「妖怪さんなら笑って済ませても」
 腹出しならというのだ。
「それでもね」
「そこは気をつけないといけないですね」
「ええ、本当にね」
 言いつつ食べて飲む、そうしつつ二人での打ち上げを楽しんでいた。実は既に部全体で打ち上げをしたが二人でも楽しんだのだった。


腹出し   完


                2020・8・30
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