番外編「MS学園文化祭」
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ん?」
苦笑いするアムロをよそに、クワトロはプルに向けて強烈な執着のこもった視線になった。
「エルピープルよ。さぁ、私にも『お兄ちゃんっ』って言いながらこの大いなる父性溢れる胸元へ飛び込んでくるのだ!」
「何言ってるんですか? キャスバル様、今日はいつもと違って通常の三倍キモいですよ」
キョトンとするプルの言葉に、
――この人、自分の国にいてもこうなのか……!
アムロは、そんなクワトロに顔を青くした。
……そのとき!
「大尉!! 貴方はこんなところで何をやってるんですかッ!!!」
メイド服を着た男子がモップを片手にクワトロの前へ躍り出た。
「むっ! この絶望的品性の塊と俗物的殺気は……!」
キュピーン! と察知するが、すでに遅い。
鈍い打撃音と共に、クワトロの顔面をモップの先が直撃しだした。
頬がぷっくりと腫れて横たわる彼を見てアムロは咄嗟に国際問題を思い浮かべた。
「く、クワトロさん!?」
駆け寄るアムロの後ろから、メイド服を着たカミーユがモップを片手に殺気溢れながら歩み寄ってくる。
「大尉、あなたはいつもそうだ! 自分だけ涼しい顔をしてこっちの気も知らずに、僕の目の前で白昼堂々とロリコン行為に耽り始める!!」
「ち、ちがう! 違うのだカミーユ――その、私はただ……彼女に、このエルピープルから聖なる母性を感じるのだ。彼女は、私の新たな母になってくれる人かもしれない少女なんだぞ!?」
――年下の子に母性を感じるとか、とんだ変態だ。
アムロはそう心の中でつぶやいた。そして、そんな爆弾発言をしたことでカミーユの頭に修正という火が着き始めることを彼は知ってて発言したのか……
「歯を食いしばれぇ……」
すると、次に気づくとカミーユはZガンダムに変身しており、この至近ゼロ距離からご自慢のハイメガランチャーの砲口を突き付けた。
「よ、よしたまえ! 君は手加減というものを知らんのか!? だ、第一君もそうしてメイド服という女装の趣味をしていたではないかね――」
「修正してやるうぅぅぅ!!!!!!!」
――ちゅどーん!
教室に巨大な風穴があいた。
*
一方、MS学園にキャスバルが入っていったという知らせを受けて、アクシスの面々あ早々にMS学園の文化祭の景色を見渡していた。
「キャスバル様、どこにもみあたりませんね〜?」
ゴットンはチョコバナナを片手にしていた。
「それよりも、日本の文化祭ってけっこうおもしろいじゃないか!」
キャラはタコ焼きの包みを片手に、
「しかし、こうも人が多いと探すのに面倒だな」
マシュマーは焼きトウモロコシを片手に齧っていた。
「貴様ら……!」
両手をわなわなさせる三人の士官、ガトーはキャスバルの
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