最終章:無限の可能性
第258話「始まる最後の戦い」
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そして、優輝の牽制が止められないのであれば、せめて牽制の数を減らそうとするのが戦闘における定石だろう。
「ッ……!」
優輝がいる場所とは別の無人世界。
そこにも多くの敵が襲撃していた。
「(彼が止められないのであれば、こちらに力を割いて来る、ですね……!)」
そこにいるのは、ルビアとサフィア。そして優奈と緋雪、帝だ。
「戦力をある程度集中させてそれを撃退。……それが私達の役目よ!」
「うん!」
「ああ!」
優輝と違い、ルビアとサフィアでは牽制しつつ大量の敵と戦う事は出来ない。
そのため、護衛として優奈達がついているのだ。
三人共、今では神界の神相手でも決して引けを取らない。
だからこそ、二人の護衛としてこのポジションについた。
「―――小賢しい真似をしてくれますね」
それらを、神界にある世界との出入り口から眺める存在がいた。
これらの事態を引き起こした張本人であるイリス……その分霊だ。
「前回と違い、確実な迎撃態勢を取っていたようですが……」
そう言って、イリスが掌を世界に向け……
「……いえ、訂正しましょう。……確かに小賢しいですが……だからこそ、全力で、油断なく、確実に潰さなければなりませんか……!」
それを、背後に向けると同時に“闇”で薙ぎ払う。
直後、その“闇”と理力の剣がぶつかり合った。
「ッ……!」
剣と“闇”が相殺され、それを見越したかのように蹴りが迫る。
イリスは障壁を張る事で蹴りを防ぐが、再び剣が迫る。
「しまっ……!」
再度剣と拮抗。そうした瞬間にイリスは吹き飛ばされた。
原因は障壁を突き破って来た理力の矢だ。
「……本当、不愉快極まりないですね、貴女達は……!」
「分霊程度であれば、主様が出るまでもないですからね」
「私達が相手です。イリス」
下手人はミエラとルフィナだ。
攻めてきた神々の中を潜り抜け、こうしてイリスの分霊の所まで来たのだ。
「私を抑えるという事自体は、確かに良い対処法でしょう。……ですが、ここに私が一人だけでいると思いですか?」
ルフィナの矢を弾きつつ、イリスはそういう。
ここは世界と神界を繋げる出入り口だ。
そして、今世界には神界の神々が襲い掛かっている。
となれば、出入り口も敵の勢力圏なのだ。
「もちろん、思っていませんが?」
「ッ!?」
当然、ミエラとルフィナも分かっていた。
だからこそ、イリスも孤立させる。
ルフィナの放った矢を基点に、ミエラが連続転移する。
ルフィナも同じように転移し、徒手による近接戦をイリスに仕掛ける。
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