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魔法少女リリカルなのは〜無限の可能性〜
最終章:無限の可能性
第258話「始まる最後の戦い」
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っていく。

『第二波!!』

 だが、優輝以外の各地はそうはいかない。
 どこも同じように突貫はしたものの、抑えきれない部分が再び攻撃を放つ。
 それらが極光となり世界を襲い―――

『させないさ!!』

 エルナが“守る性質”によって全ての攻撃を防いだ。
 世界の“根源”と同化したソレラを守る事で、この世界に放たれた攻撃を防ぐ事へと結びつけ、無理矢理全ての攻撃を防いだのだ。

『しばらく後は、頼んだよ……!』

 無論、“性質”を最大限使ったとはいえ、多勢に無勢。
 たった一回凌いだだけで、エルナは力尽きた。
 ……しかし、それで十分だ。

「―――捕捉、並列展開。……往け!」

 世界中に現れた神々へ向けて、優輝が遠隔から攻撃を放つ。
 理力と創造魔法による剣が、次元を超えて敵へと向かう。

「ちっ……!」

 第三波を放とうとしていた一部の敵は、その対処で攻撃が止められる。

「捉えました!」

「行きますよー!」

 その後押しに、ルビアとサフィアも同じく遠隔攻撃で牽制をする。
 青と赤の極光が散らばり、各次元世界へと飛んでいく。

「こうすれば、牽制をする僕らをさらに狙う。そうだろう?」

「ぐっ……!」

 直後に優輝を狙って一人の神が肉薄してきた。
 牽制が邪魔ならば、それを放つ術者を倒すのはセオリーだろう。
 しかし、優輝は導王流でむしろ反撃を与える。

「来いよ。僕は神界の神でありながら、この世界で育った人間でもある。……要は、ここは僕のフィールドだ。容易に勝てると思うなよ!」

 理力を扱えるようになり、さらには神としても覚醒した。
 それに加え、優輝には今まで人として生きた経験がある。
 それも、ただの人ではなく可能性を掴んできた導王としての経験が。
 戦闘技術だけを見れば、今の優輝はかつてのイリスとの戦いの時よりも、遥かに上回っている程なのだ。
 ……そんな優輝を、神界の神々とはいえ簡単に仕留められる訳がない。
 ましてや、イリスに洗脳されて“性質”を万全に振るえないような神では。

「どうした、純粋な理力では、僕には届かないぞ?」

「くっ……!」

 “当たらない可能性”を引き寄せ、さらに理力で攻撃そのものを転移させる。
 攻撃を躱しつつ、その攻撃をそのまま反撃に使って遠距離攻撃を無効化していく。
 最小限の動きで攻撃を凌いでいるとはいえ、転移や移動は繰り返される。
 当然、移動範囲も大きくなるため、誰もいない無人世界を舞台にしたのだ。

「(そして、こうして僕を早く仕留められないのであれば……!)」

 完全に優輝が予測した通りに戦闘は続いていく。
 敵と戦闘しつつも、優輝は牽制を止めていない。
 
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