最終章:無限の可能性
第258話「始まる最後の戦い」
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き返らせたい、そんな執念が、今も別の形で生きている。
そのおかげで、プレシアはリンディと違い、また神界に立ち向かっているのだ。
「善であろうと、悪であろうと、“可能性”は平等……か」
優輝の説明が終わった後、リンディは疑問に思った事を尋ねていた。
もう一人のイリスのように、“闇”の存在が真逆の力を示す事があり得るのか、と。
その返答が、リンディが今呟いた言葉だ。
「……なら、私ももう少し頑張らないとね」
結局は、自分の“意志”次第だ。
そう念を入れるように自身に言い聞かせ、自分に出来る事に専念した。
「……これで突入する面子は全員か」
優輝が手に持ったメモ帳を見ながら確認する。
そこには、神界に突入する者の名前が記載されていた。
元々神界に突入出来るのは一度行った事のある者だけにするつもりだったのだが、実力や環境の都合上、防衛に残った方がいい者もいた。
そのため、一回目の突入の時よりも人数は減っている。
「本来なら不足していると断言する所だけど……」
「この世界から神界に戻ろうとする神の足止めの必要もある。そこを考えれば、妥当とも言える。……それに、何も勝てないからと諦めて突入しない訳じゃない」
飽くまで最高のポテンシャルを発揮するために防衛に残るのだ。
決して無意味ではない配置だと、優輝は言う。
「……そうね。残ると決めた人は突入する人達を信じ、託したのだもの」
優奈もそれに同意し、優輝はメモ帳を仕舞った。
ふと視線を上げ、同時に遥か上空へと転移する。
「………かなり荒らされたな」
「通常の通信網は全滅よ。どこもかしこも、大規模な自然災害に見舞われたような状況になってる。発展途上国や自然災害の対策が甘い国は本来なら壊滅しているわね」
生死の概念が曖昧になった事により、動かせる人材はかなり残っている。
建物や生活に必要なインフラなどは壊滅したが、今は何とかなっている。
……ただ、復興にはかなり時間が掛かる事になるだろう。
それほどに、地球に齎された神界からの攻撃の被害は甚大だ。
「ッ!」
一瞬、優輝は力を籠める。
すると、理力がいくつもの画面のように散らばり、そこに景色が映し出される。
地球以外の、様々な次元世界の映像だ。
「……人口に比例して被害は大きいな」
「そりゃあ、襲撃の数が違うものね」
ミッドチルダやベルカは地球と大差ない被害を受けていた。
魔法の有無で若干地球よりマシではあるが、そこまで差はない。
一方で、人の少ない次元世界は大して被害を受けていなかった。
人が少ない分、襲った神の数も少なかったからだろう。
「どうするの?わざわざ
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