最終章:無限の可能性
第258話「始まる最後の戦い」
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強さが制限されちゃうんだ』
「……そっか、確かに、それなら残った方が戦力として発揮できるね」
とこよは幽世の守護者で、紫陽は幽世の神だ。
どちらも、地球……それも日本にいるからこそ発揮できる力を持つ。
それをわざわざ捨ててまで神界に突入するメリットが少ないのだ。
だから、二人とも残って防衛する事を選んだ。
「……もしかして、椿さんも……」
「ええ。突入はしないわよ」
緋雪の呟きに、いつの間にかいた椿が返答する。
「私も日本由来の神だもの。本領を発揮するには、防衛に務めた方が効率がいいわ」
「やっぱり……」
「一応、葵なら行けるわよ」
「かやちゃんと一緒にいたいけど……いや、我儘言ってられないね、これは」
いつも二人一緒である椿と葵だが、ここに来て分断する事になる。
だが、戦力を考えればこれが妥当だ。
「地球に由来する力の持ち主は、総じて突入には向かないわ。……式姫や神である私達もその理由で突入出来ない。だから、託すわよ」
「……うん。任せて!」
他にも、鈴や葉月、那美や久遠と言った面子も残る事に決めたらしい。
彼女達の場合は、突入しても足止めや突貫出来る程実力がないからだ。
―――こうして、最後の戦いの準備は整っていった
「―――以上です。どうか、戦闘態勢だけは崩さないようにお願いします」
それから数日後。各々の連絡は終了していた。
リンディも本局へ連絡を済ませ、最低限の情報は伝えておいた。
尤も、その本局も先日の襲撃で壊滅状態だ。
情報があっても耐え凌ぐのが精一杯だろう。
「お疲れ様です。艦長」
「……聞けば聞く程、常識から外れるわね……」
エイミィに労わられながらリンディは疲れたように溜息を吐く。
地球からの襲撃を受けた時、リンディは大破したアースラを足場に神と戦った。
結果は惨敗だったが、それでもかなり耐えた方だ。
……しかし、だからこそ“次”も出来る気がしなかった。
「妥協を知った身だから、なのかしらね。何度でも立ち上がれるあの子達が羨ましいわ。……本当にね」
艦長という立場になるまでに、リンディは何度も挫折や妥協をしてきた。
その結果なのか、“意志”を強く長く保つ事が出来ないのだ。
出来たとしても、それは大切な何かを守るためだけだ。
優輝達のように、攻め入る程の“意志”はない。
「プレシアみたいに、執念深ければもう少し何とかなったのかもね」
「それは……」
プレシアは一時期アリシアを生き返らせるために犯罪に手を染めた。
そうしてまで愛娘を生
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