第三章
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「それから」
「あたしが実家に連絡してか」
「誰かに来てもらうか」
「あたしが帰省した時に連れて帰ってか」
「そうすればいいから」
「その間面倒を見てか」
「それで大丈夫。ご飯とお水は忘れないこと」
アハトはこのことも話した。
「犬用のご飯はお葱や玉葱は抜いて味は薄く」
「人間のやつは駄目か」
「そう」
それはというのだ。
「そこは気をつけて」
「わかったよ、じゃあこいつは診てもらった後は寮に置いてもらって」
ひとみはアハトの言葉を受けて犬を見つつ話した。
「そしてな」
「やっていくのね」
「ああ、そうするな」
「何かあったら私に言って」
アハトはひとみに確かな声で告げた。
「犬のことは詳しいから」
「それじゃあ頼むな」
「何でも言って」
こう言ってそうしてだった。
ひとみは実際に犬をアハトと共に学園の動物園に連れて行ってそうして病気がないことを確認してだった。
寮の先生に頼んでその物置の一つを一時的な家にしてもらってだった。
そうして実家にも連絡した、そのうえでアハトに話した。
「今度の日曜父ちゃんが車でこっちまで来てな」
「栃木からなの」
「そうしてな」
そのうえでとだ、部活の時に話した。二人共今はジャージ図型だ。
「引き取ってくれるってさ」
「よかったわね」
「ああ、だからな」
それでというのだ。
「ちょっとの間はな」
「貴女が面倒を見るのね」
「名前も付けたしな」
ひとみはアハトに微笑んで話した。
「あたしが」
「何て名前かしら」
「犬郎だよ」
「また変な名前ね」
「ピンときてな」
それでというのだ。
「名付けたんだよ」
「そうだったの」
「あたしのセンスでな」
「正直センス悪い」
「それでもいいだろ、とにかくな」
ひとみはアハトに言った。
「名前もつけたし」
「これからはなのね」
「あたしの家で飼うからな」
栃木のそこでというのだ。
「そういうことでな」
「わかったわ。じゃあね」
「ああ、あいつと宜しくやってくよ」
「栃木に帰った時は」
「その時はな」
部活の時にこうした話をした、そして日曜日。
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