ツインズ×戦士達
SAO番外-交わり閉めるエピローグ
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ムの中でももちろん存在しない。夢の話なら別かもしれないが、昨日起こった出来事は全部本物だ。
「まぁ、言えるとしたら……君達をパラレルワールドに飛ばす必要があったから」
彼が言える範囲の理由を告げてきても、理解できるのは難しかった。なんの手段でここの世界、ここのゲーム、ここで暮らしている私達が選ばれたんだろう。
「どうして?って思っているね」
白づくめの彼は心を読むように言ってきた。単純過ぎているのか、わかりやすいのか、ともかく理由を聞ければ納得すると思うので否定はしなかった。
「どうしてかは、それは、遠くて近い先に答えはあるかな?」
「なんで、遠回しみたいな言い方して、疑問系なの?」
「そりゃ決まっているじゃん」
彼は右手の人指し指でこちらに指して口にした。
「君の物語が続けていれば、いずれ知るってことかもしれないってことさ」
「は、はぁ……」
バカは否定するけど、頭が悪いのか、いまいちピンっとこない。結局、彼はストレートに目的も素性も明かさなかった。
「じゃあ、そろそろ帰るね」
「どこに行くの?」
「決まっているじゃないか、ドウセツ。帰るべき場所へ戻るのさ。イレギュラーは長いことは無用だからね」
彼は後ろを向き、左手を渦巻き状に描くと、濃い青色の光が渦巻き状にさせる。それは、回廊結晶を使用した時に似ていた。
彼は近くに寄ると、正面に振り返り、私に向かって言葉を発した。
「キリカ!」
風が吹き、白づくめのフードが揺れ出す。
「忘れないで、君はけして独りじゃないんだよ」
帰り際に言うことがそれ?
「そんなこと、わかっているよ!」
「そう言っても忘れることがあるんだよ!多分!」
多分って……き、気をつけるように努力はするさ。自分独りでは何もできないことくらい、十分理解しているつもりだ。
「最後にドウセツ」
「何なのかしら?」
風が強くなり、フードが外れがちになる。若干だけど顔が少しずつ表れるようになった。
「キリカをよろしくね」
「なんで貴方に頼まれなきゃいけないの?」
「決まっているじゃない」
まるで口調のように言う白づくめの彼は、フードが外れると共に後ろへ下がりながら口にした。
「赤い糸で、ずっと繋がっているからだよ。これは」
「「!?」」
「――――本当だよ」
ニコッと笑って、素顔を表した刹那に白づくめの彼と青色に光る渦巻き状は、まるで夢が覚めたかのように一瞬で消えてしまった。
あの人の顔……見覚えがあるって言うか…………明らかに全く知らない顔で笑っていた。
「キリカ」
「ん?」
「考えるだけ無駄だと思うわ。素顔を一瞬だけ見てその顔
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