ツインズ×戦士達
SAO番外-交わり閉めるエピローグ
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交わることのない物語が関わり、新たな物語が生まれる。
だけど、その物語は長くは続かない。
何故なら、
けして、交わることのない物語だからである。
●
「……ん…………」
「キリカ、起きなさい」
「はぁ〜い……」
昨日、コラルにある宿に泊まって一夜を過ごし、今日は元の世界へ戻るために、この世界のアインクラッドを知るために探索をしようと思っていたが……目を覚めると、異様とも言える光景が映し出された。
「ここ外なの!?」
宿で眠っていたのに、目が覚めれば、目の前には湖に山に森、芝生、草や花も生えている。その景色は見慣れた場所、コラル。明らかに外の景色だった。
「これって……ドッキリ?」
「残念ながら、私も目が覚めた時には外にいた」
相変わらずの冷静と落ち着きさですね。もう少し慌ててくれたら異常な事態って真っ先に思えたのに、目が覚めてびっくりしちゃったじゃない。多分、ドウセツが慌ててもびっくりしちゃったりして……。
「ねぇ、私達確かにコラルの宿に泊まっていたよね?」
「そうね。でも、理由がわからなくても私達は何故か野宿をしていたことは真実だわ……」
昨日はパラレルワールドに飛ばされたかと思えば、今度はいつのまにか宿から追い出されて野宿をさせた謎の出来事が起きるとか、続けざまによくわからない出来事が起きているってどう言うことだよ。
「とりあえず、従兄達に会って話をしようか、協力もしてもらいたいところだし」
「そうね」
私達は兄達が住んでいるログハウスへと向かおうとした時だった。
「行っても従兄さんはいないよ」
不意に聞こえた声に呼び止められ、振り返ってみると。
「おかえりなさい、お二方」
パラレルワールドに飛ばされたきっかけを与えてくれた、素顔を表さない、白づくめのかっこうをした私のファンだった。
「キリカ。貴女が言っていた人って……」
「そう、この人。この人が勝手にイフ・トリップを渡してきた人だよ……」
「ごめんね。こうでもしないとさ、受け取ってくれないと思ったからさ」
それはそうかもしれない。レアなアイテムだからって意味もわからない物を素直には受け止められない。レアアイテムだからこそ、自分のために使って欲しかったと思うから、強引にやらなければ私は受け止めることはなかったかもしれない。
無理矢理渡してきたからこそ、私は従兄と出会い、生存しているサチ出会えたことは確かだ。
「どう?パラレルワールドは楽しかった?」
「その言い方にさっきの言葉……もう、ここはパラレルワールドじゃないってことよね?」
「うん、イフ・トリップによってここは君達がいるべき世界だよ。そう、帰ってきたんだよ」
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