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遊戯王BV〜摩天楼の四方山話〜
ターン30 幻影の最終防衛ライン
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、フィールドを離れる場合除外される。しかしこの瞬間、手札から幻影騎士団フラジャイルアーマーの効果を発動。俺のフィールドで幻影騎士団が破壊された場合、このカードを特殊召喚できる」

 あっさりと断ち切られた装束に代わり、長年無造作に風雨にさらされて脆くなった鎧が青白い魂を宿して立ち上がる。相手ターンだというのにまるでモンスターが途切れず、それどころかその数を増やしていく。どれほど追い込まれようとも幻影騎士団は倒れないし、本源氏轍は踏みとどまる。その防御性能の高さはかつての一時代に「最終防衛団長」とまで称されたこの男の、現役時代からまるで衰えを知らない体さばきそのものだった。

「さすがに、ダメージは通させてくれやしねえか……アンタが錆びついてなくて何よりだ」
「褒め言葉として受け取っておこう。それで?お前の方はどうなんだ、糸巻?増殖するGはまだ生きているぞ」
「わかってらい。カードをセットして、ターンエンドだ」
「では俺のターン。レベル4の闇属性、クラックヘルムとフラジャイルアーマーでオーバーレイ。立ち上がれ騎士と猛禽、満たされぬ2つの魂の残滓よ。この地より後に道はなし、最終防衛ラインにて殲滅を行う!エクシーズ召喚、ランク4!レイダーズ・ナイト!」

 幻影となった騎士たちのかつての装備品が2つの光となって螺旋を描きつつ天に昇り、すぐさま反転して足元に開いた宇宙空間へと吸い込まれる。そして幽鬼のような青白い炎を噴き上げる、幻影の騎士が同じく幻影の馬に騎乗して音もなく戦場に現れた。

 レイダーズ・ナイト 攻2000

「そしてレイダーズ・ナイトの効果発動、フェローズ・ポゼッション!オーバーレイ・ユニット1つを使うことで、レイダーズ・ナイトに対しランクが1つ異なる仲間の魂をエクストラデッキからその身に宿す。ランクダウン・エクシーズ・チェンジ、幻影騎士団ブレイクソード!」

 レイダーズ・ナイト(1)→(0)
 幻影騎士団ブレイクソード 攻2000

 レイダーズ・ナイトの姿が幻影となって霧のようにぼやけていき、その体に新たな騎士の姿が重なって二重になる。レイダーズ・ナイト自身の姿がどんどん薄れていくのとは対照的に、もう1人の騎士の姿は次第にはっきりとしたものに変化していく。そしてへし折れた大剣を振り上げ、新たな騎士が戦場に鬨の声を上げた。

「ブレイクソード……また厄介なもんを」
「それも褒め言葉と受け取ろう、ブレイクソードの効果を発動。1ターンに1度オーバーレイ・ユニットを1つ使い、互いのフィールドにあるカードを1枚ずつ選択して破壊する。俺が選ぶのはその伏せカードとブレイクソード自身だ」
「自壊に繋げようってか?させるかよ!アンタの選んだカード、禁じられた聖衣をチェーン発動!ブレイクソードはこのターン攻撃力が600ダ
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