ツインズ×戦士達
SAO番外-兄貴
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デュエルで従兄になんとか勝利したその後数十分。私とドウセツ、従兄達四人は休みがてら家に入り、その流れで夕飯を共に食べることとなった。
所謂、食事会である。
「「…………」」
「「…………」」
うん、食事会なんだけど、料理はアスナとサチが作っていて、私を含めた四人はやることなし。やることないからって、今いる場に無言の空間が生まれてしまった。
従兄は普通に新聞を読んでいるし、兄は自分から話題を持ち出さないし、ドウセツに至っては、そもそも話題を振る理由など内から基本自分から話題振る気はない気がする。私の異世界の人達に何を話そうか考え中で無言になってしまう。一応、二人の手伝いしようかと思ったけど、二人で十分らしい。
あんまり無言を貫いてもいい気分じゃないので、とっさに思いついたことを口にした。
「……あ、あのさ、兄……」
「……ん!?あ、あぁ俺か。俺だったよな?」
「いや、うん。その通りなんですけど……キリトに変える?」
「いや、大丈夫だ。好きなように呼んでくれ」
私が兄って呼ぶと兄は慌てて反応する。そうだった、「兄」などと言う特殊な呼称で呼ばれたこと自体が皆無であるから、即時に反応するのが難しいんだな。
「その、さ……サチと従兄って結局のところどうなの?」
小声で兄に近寄り言うと、同じく兄も小さな声で答えた。
「サチの一方通行。兄貴気付いてないんだよな……」
「何だ、やっぱり兄と同じか……」
「やっぱりってなぁ……」
「と言うか、他人の恋愛感情とかよく気がついたよね」
「俺鈍感じゃないからな」
私が言った言葉に、思わず兄は素の声量で答えてしまった。
「あ?何がやっぱりなんだ?」
それが不味かったらしく、従兄に聞こえてしまったらしい。突然問い返してきた従兄に、私達は慌てて答えた。
「「いえ!何も!」」
「あぁ?……まいいか……」
なんだろう、従兄とサチの恋愛関係の話をしていましたって告白したら、なんか厄介事になりそうな予感がしたので、ここで話を終わらせることにした。
「あーそういや所でよ、ドウセツの姉さんに話があんだが……」
「……とりあえず、姉さんとか付けるの止めてくれるかしら。私、デカい弟とか欲しくないから」
いつもと同じ、余り表情に豊かであるとは言い難い顔を正面切って従兄に向けると、従兄は肩をすくめて笑った。
弟って言うけどさ、もしも兄だったらどうするの?そこはいい?わかった。
「こりゃ失敬。んじゃドウセツさんよ、聞いて良いか?」
「嫌だと答えたらどうする気なの?」
「構わず聞くな」
「なら初めから聞かないでくれるかしら?時間の無駄」
「っはは!中々手厳しいな」
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