ツインズ×戦士達
SAO番外-兄貴
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兄、リョウコウの姿だった。
「なんだ……従兄か」
「はっ、ドウセツのねぇちゃんじゃなくて悪かったな。どうやら、お前らの愛より、俺の勘の方が勝ってるみてぇだ」
「それは絶対無い」
「そうかい」
そう言いながら、従兄は隣に少し離れて座る。きっと連れ戻しにきたんだろうな。自分でもよくわからない場所に移動して見つけられるとか、本当に勘なのか疑うよ。
「従兄は……さ」
「ん?」
何故か、私は従兄に話かけた。おそらく、単に話がしたいだけだったのかな?わかんないや、自分でも。
「サチの事、どう思っている訳?」
「どうって……お前……幼馴染、だな。多分」
「多分って……はぁ〜〜〜〜」
その発言に思わずため息をついてしまった。それもわざとらしく見えるように、大きくね。
「……何なんだ、お前」
従兄はかなり不服だった様子だけど、私はそんなことはお構いなしに話し続けた。
「もうちょっとさ、なんか無いの?ずっと一緒に暮らしているんでしょ?あんなおとなしめタイプで健気な女の子なんてそうそう居ないよ?普通男なら攻略しようと思うでしょ?」
「うるせぇな……思わねぇよギャルゲじゃあるまいし。彼奴とは幼馴染。それ以上のもんはねぇし、望むつもりもねぇ」
「それでも男か」
「男だよ」
「あり得ないわ……じゃあ、従兄って、サチと幼馴染だって言う理由だけで一緒に暮らしている訳?」
「そりゃまぁ……ちげぇが」
「あれ?じゃやっぱり……」
「トチんな。昔俺とキリトと彼奴の間で色々な。色恋沙汰じゃねぇよ」
いろいろって、それであながち間違ってはいないこと言って話を反らそうとしているのかな?だいたい、なんでそこで兄が……。
なんで、昔って言った?
そこで兄の名を上げるのってどう言う意味?
「お、おい?」
私は従兄よりも驚愕した表情で固まり、虚空をにらんでいた。
いろいろって何? 『昔俺とキリトと彼奴の間で色々』って、それじゃまるで重大な事件があったみたいじゃない。
昔、兄とサチがいろいろとあったことと言えば、あのことしか思いつかない。私は勘違いしていた。サチが生きているのは、“あの事”はなかったと思い込んでいたからである。
「あのさ……従兄」
「あン?」
「月夜の黒猫団……って、聞いた事ある?」
「…………!」
一つのギルド名を言うと従兄は驚愕した。
従兄の反応を見て、私がサチの生存理由は勘違いだと証明される。
「なんで……いや、そうか、お前も……“あったんだな?”」
「……うん」
察したような従兄の顔を私は直視出来なかった。それが何故だかはよく分からなかったが、
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