ツインズ×戦士達
SAO番外-兄貴
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ため息をつきながらドアへ歩くとキリトが問いてきた。私は仕方なしに振り向いて、さも当然であると言った風に、告げた。
「探しに行くのよ。それ以外にする事あるのかしら?」
「い、いやそれは確かにそうだろうけど……」
「俺も行くわ」
立ちあがっていたリョウコウが突然私の方を向いて、後ろに着くように歩きだした。
「……別に付いて来てくれなくていいのだけど」
「あぁ、だろうな。ま、そう言いなさんな。人手は多い方が良いだろ?」
「なら、俺も行くよ」
キリトも乗る。と、サチが焦ったように立ち上がった。
「わ、私も……!」
「お前はアスナと此処にいろ、此処に戻ってくるかもしんねぇだろうが」
「あ、うん……」
しかしリョウコウの一言で、一発で沈んだ。
ありがたいことではあるが、できるだけキリカを知らない人にあんな状態のキリカに会わせるわけにはいかないわ。
「夜道に女性について行くなんてね、やっぱりこの家の人間は変態ばかりだわ」
「ははっ!ま、その逆の意味だと考えてくれや。護衛だ、護衛」
「だとしたらもっと必要無いけど」
「そう言うなって。ほれ、行こうぜ」
「はは……」
「はぁ……」
仕方がない。この人達はどうしようもないお人好しだ、人を助けないと気が済まないだろうね……。それに、むやみに好意を否定するよりかは協力した方がいいかもしれない。
キリトの苦笑と、私の溜息が、小さな家の中に妙に大きく響いた。
「でも、分かれて探すことにするから結局護衛はないわよ」
「なんじゃそりゃ」
ただ、効率が良いことを言ったまでよ。悪くないでしょ?
「なにやっているんだろ……」
目の前が真っ暗になり、あの場から逃亡。気がついたら、人気がいない丘へ移動していた。
「本当に……なにやっているんだろう……………私は」
ただ、困らせるだけなのに、自分の問題なのに、私はあの場から逃げてしまった。大事なことを置き去りするように……。
わかっている。今日会話したりして、アスナと共に晩御飯を作ってくれたサチは、記憶に刻まれているサチとは違う。そう、違うんだ……違うのに。
私は、知っているサチと重ねてしまった。記憶に刻まれたサチと、元気に生きているサチに……。
「っ……」
少しは落ちついたけど、きっと酷い顔しているんだろうな。こんな顔じゃ、戻れないよ……。それに、今は戻りたくない。人がいないこの場でずっと座ってじっとしていたい。
地面に座って空を眺めていた時だった。それは突然やってきた。
「こんなところで何してんだ、お前」
「あ……」
声をかけられて、振り返ってみれば、今日知り合った兄の従
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