ツインズ×戦士達
SAO番外-兄貴
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ゃないなら、なんなんだよ。
私がそんな随分自己主観な事を思っていると、不意にサチがドウセツ窺うような視線を向けた。
「あの、ドウセツさんはいかがですか……?」
少々不安そうなのは、ドウセツが無表情で黙って食べているからだろうか。言われてスッと顔を上げたドウセツに、サチは緊張した顔を向ける。
単純に、料理の感想に緊張しているだけだのだが、固まりすぎではないだろうかとドウセツは感じているようだ。
「美味しいわよ。普通に」
「ほ、本当ですか!?」
「嘘を言っても仕方ないでしょう?」
「よかった……」
やたらホッとした様子のサチにリョウが話しかける。
「お前、なんで、んな緊張してんだ?」
「だ、だって……」
あれかな?要はドウセツがいまいち反応を見せてくれないので、口に合わなかったのかと心配になったらからなのかな?誤解されやすいけど、基本的に食事中は静かに黙々と食べるのが好きなんだよね。宴会とか嫌いそうだし。
「あ、デザートにケーキもあるからね?」
「ケーキ!?」
サチの一言で、思わず表情が色めき立ってしまう。やっぱり食後はデザートに限るよね。基本的にデザートは甘い物が大好きだから、非常に楽しみだ。
食後、私達はすっかり打ち解け、紅茶を飲みながら雑談に興じていた。
「キリカとか、ドウセツの世界ってなぁ、こっちとなんか他に違うのか?」
「うーん、さっきウィンドウを開いて確認したけど、特に変わったところはないよ。強いて言うなら従兄がいない事と……」
――サチがいないこと。
っ!気にしてないつもりだったけど、決定的な違いがもう一つあった。その事実を本人の前で言ったらどうなるの?
「他にも、何かあるのか?」
駄目だ、これは言わない方がいい。知らない方がいい。
「う、ううん!特には無い……と、思う」
「そうね、私も今のところ特に違和感はないわ」
思わずどもってしまった言葉に続くように、ドウセツが言葉を差し込んでくれた。
ドウセツ……。気づいてくれてフォローとか入れてくれたのかな?それはありがたいことだ。それとごめん、気をつかわせちゃって。
変な空気を振り切るように私はケーキを一口入れる。
「……んん!これもまた……従兄、つくづく……」
「んだよ、なんで睨む……?」
「……別に。まったく……」
パクリとケーキを食べた後、従兄にいぶかしげな目で見つめながら聞こえないようにボソボソっと、口にした。
「……くすくす」
「どうしたの?サチ」
突然小さく笑いだしたサチは私を見ていて、その様子をアスナが訪ねてきた。
「ん?」
なんで、笑っているんだろう。おかしなことしたっけな?
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