ツインズ×戦士達
SAO番外-兄貴
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っていた。なんか二人っきりで話しているところ見たけど、従兄がなんか面白そうな顔して、ドウセツは不機嫌だった様子が見られた。
「貴女の一族は変態しかいないの?」
「変態言うなよ、失礼な」
少なくとも従姉はまず変態じゃない、百パーセント間違いない。あと妹も、そして私もだ。兄と従兄は知らないけど。
「じゃあ、まともな人はいないよね」
「いや、いるって」
「少なくとも貴女はまともじゃない」
「どう言うことだよ!」
「まともじゃない」
いや、そんなに断言されると傷つくんですけど。それともなに?心が鋼で何を言われても傷つかない頑丈な持ち主とか思っているのかな?だから毎度毒舌を吐いたり罵倒したりするんだね。うわぁ、傷つくなぁ……。
「……なにがまともじゃないの?」
「人を引き付ける才能……ってリョウコウが言っていた」
「そこはドウセツの言葉じゃないんですね」
しかし、従兄がそんなこと言っていたのか。私に人を引き付ける才能があると見えているのかな?自分ではそう言った才能なんてわからない。
「それがまともじゃないの?」
「まともじゃないわね。私にとっては」
そっか……。人と関わることを避けていたドウセツは、そう言った才能なんていらなかったんだ。いや、自分にはそう言ったものは別次元にある物だと思っていたかもしれない。
「貴女はまともじゃないわ」
「まだ言うか」
「だって、貴女のような善人でお人好しな優しい人なんて、とてもまともじゃないわ」
ドウセツはこちらを見つめては言い、口元が緩んでいた。
まぁ、まともじゃないんだろうな。従兄にもサチのことで悩んでいることが当り前じゃないって言われたからな……。
もう、いいよ。まともじゃなくても。
私の回りにはとても大切で、時に頼りになったり、時に楽しんだり、時に悩みを聞いてもらえて、時に助けてくれる人がいるから。私は私なりに前へ進むだけだ。
「お人好しって言うけど、私は困っている人がいたら手を差し伸べるだけだよ」
「それがまともじゃないわよ。まったく……これだから、キリカは困るわね」
パラレルワールドに飛ばされても、なんとかなるって思っているのはきっと。隣にもっとも信頼でき愛する人がいて、逢うこともないパラレルワールドの住人が助けてくれるおかげだから、今でもドウセツと他愛のない会話ができているかもしれない。
大丈夫さ、私達なりになんとかしてみせる。必ず。
戻ってやらなくちゃいけないことがたくさんあるのだから。
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