ツインズ×戦士達
SAO番外-交わり始めるプロローグ
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これはゲームであり、遊びではない。
だが、この世には理解できないことがたくさんある。
それが例えゲームでも、不思議な体験を送る人達はいる。
それを見ることができるのは、誰なのかは予測できない。
そして、それを口にするものはいないだろう。
それはきっと、
夢物語のように、住む世界とは違っていたからである。
「まったくも〜、ドウセツったら、ずるいんだから」
人通りの中、自然と愚痴が漏れてしまってもあんまり気にしなかった。独り語言ってもシステム上でなんとかなるもんだ。声量によっては聞かれる可能性もあるけどね。
ドウセツと前線から離れ、二十二層で暮らしてから何日か経ったある日のこと、買い物係を決めるゲームで完膚無きまでやらてしまった私は夕方、晩御飯の買い物を任されて街まで出向いた。
今思えば、ドウセツがいかにも得意そうなオセロで勝負したこと時点で私の敗北は決まったものだったな。初めて、黒一面にされたなぁ……。いかさま並に疑うくらい、ドウセツは強かった。
もう次は頭脳戦が有利なゲームはやらないでおこう。
気持ちを切り替え、ドウセツに頼まれた物を次々と買っていった。
「よし、全部買った」
アイテム一覧を見て、購入した商品とドウセツに頼まれたメールを見比べてウインドウを閉じた。罰ゲームを終えた私は真っ直ぐドウセツが待つ家へ帰宅しようとした時だった。
「そこの白い服を着た『白百合』さん」
「!?」
自分が着用している白が基調な服装と、二つ名を呼ばれて声の主の方へ向ける。
「そうだよ、君だ、キリカ君」
視界に映った者は、自分と同じ白を基調とした色合いだが、服は全身を覆うような白いローブに加えてフードを被っていて顔は確認できない。少年にも見え少女にも見える彼は壁に座り寄りかかりながら、知らないはずの名をもう一度発した。
「キリカ君、何を驚いているんだい?」
「いや、驚いているもなにも……どうして私の名を?」
「ジャン」
「じゃん?」
物を取り出す効果音を口にすると、彼は見覚えのある本を見せつけた。
「あー……なるほど、そう言うことか」
その本を見て言わずとも納得してしまった。何故なら、その本の表紙にはドウセツと私が写っており、センリさん自ら撮影と出版した、『白百合×黒百合』と言うタイトルの写真集だからである。
「んで、私を知っている疑問はとけたけど、私に何のよう?」
「そんなの、決まっているでしょ?」
「初対面かつ素顔を見せない相手に決まっているも何も、わかんないから」
「そうなのか?」
「そうだよ」
その瞬間、目の前に半透明に光
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