夏大会直前
12話 息吹ちゃんお持ち帰りしちゃ駄目?
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〜没ネタ〜(読まなくても大丈夫なやつ)
休憩時間となりベンチに戻ると、正美は伊吹に声を掛ける。
「息吹ちゃん。私の投球フォーム真似できる?」
正美は息吹に自分のモノマネが出来るか尋ねた。
「え???????うん。多分できると思うよ」
「じゃあさー??????」
「希ちゃん。1打席だけ勝負しよー」
いつもの居残り練習で正美は希に勝負を申し込んだ。
「??????良かばってん、いきなりどげんしたと?」
希は疑惑の試験を正美に向ける。
「良いから良いからー」
そんな希に構わず、正美は希の背中を押してバッターボックスに立たせた。
正美はマウンドへ駆けるが、そこには既に息吹が立っている。
二人でコソコソと話し込む様子に希は疑問符を浮かべた。
「ねえ、本当にやるのか?」
息吹は再度、正美に確認を取る。
「勿論!希ちゃんをビシッと抑えるよー」
そんな息吹に正美はにへら顔を浮かべ、悪戯を仕掛ける子供のように話す。
「てな訳で、最初は息吹ちゃんに任せた!」
相談が終わったのか二人は希の立つバッターボックスに向き直った。
「お待たせー。それじゃあ行くよー」
希が構えたことを確認すると、正美と息吹が同時にセットポジションをとる。
希の疑問を余所に、二人は同時に投球動作に入ると、また二人同時に腕を振り抜いた。息吹の投げたボールが放たれストライクゾーンへ吸い込まれていったが、正美の手からは何も放たれない。
再び希に背を向け、すくに打ち合わせを済ますと、また二人でセットポジションに入った。
「次行くよー」
困惑する希を尻目に再び二人で投球動作に移る。今度は正美からボールが放たれ、息吹の腕は空を切る。二球目も見逃し、B0ーS2。
「??????ねぇ、これ何と?」
ジト目で正美を睨み、希は正美に問う。
「ふっふっふー。球が分身せずピッチャーが分身する魔球。その名も逆分身魔球!」
胸を張って宣言する正美に希は呆れた視線を向けた。
「さあ、希ちゃん。この魔球に沈めーっ!」
二人同時に振られた手のうち、正美からボールが放たれる。
そのボールを希は完璧にコンタクトするとライトへ弾き返した。
「そんな??????私達の魔球が??????」
正美はマウンドで崩れ落ちる。
「ほら、下らん事やっとらんで練習するよ」
そんな正美を気にもとめず、希は居残り練習の準備を始めた。
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