§???--《大晦日リターンズ!》
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い。
「この階にある奴は危険性は無いけど取り扱い超注意ね。プレミアばっかだから」
整理開始前の黎斗の台詞だ。ふざけるなといってやりたい。
「カール大帝の直筆サインにマント、ファウスト博士の誓約書。ゲーテの手書きの物語にモーツァルト手書きの楽譜。これは……ナポレオンの帽子だと?」
「ニュートンの羊皮紙に直江兼継の愛の兜。チンギスハンとの文通にヴラド公の食器。ロゼッタストーン(本物)って何よ。馬鹿と冗談が総動員よ。何なのこれ」
酷すぎた。黎斗の手書きの文字で名称が書いてあるのだが、信憑性の怪しい品のオンパレードだ。「世界最初の羅針盤!!」などとかかれても反応に困る。
「ヴィクトリア女王の王冠、リンカーンさんの顎髭、コルベールさんの手帳、ヴァスコ=ダ=ガマさんの香辛料……黎斗さんは何者ですか。と、いうかコロンブスの卵って……」
ギャグなのか真面目なのかわからない辺りがタチが悪い。ちなみに少女達が百科事典と思い本棚に納めた分厚い本は、黎斗が出会った著名人の手形がひたすら保存されている。信憑性なんか欠片もないが。
「歴代将軍のちょんまげとか何を思って集めたんだ……」
「……とりあえずこの階は終わりね。下に行きましょう」
ちなみに上の階は黎斗と教主と護堂が作業している。第一級の超危険物の集まりだ。なんでも聖騎士如きでは死ぬとなんとか。どんな代物だと文句を言いたい。兎にも角にも三人は恵那とエル、陸鷹化が作業していく下の階へ降りていく。
――真の地獄は、ここからだった。
「この階は基本的に人間でも使える道具が多いです。が、危険なので気をつけてくださいね」
基本的にって何だ、と言おうとして鷹化は諦める。突っ込んだら負けだ。
「うわー。この武器キレイだねぇ」
恵那が瞳を輝かせて長剣を見る。
「あぁ、ダーインスレイヴですか。マスターお気に入りの一品ですよそれ」
「……ねぇ。ダーインスレイヴって呪われし秘宝だと思うんだけど。というかまだ呪い健在じゃないこれ?」
ドヤ顔で解説するエル。やってきてすぐに、一目で危険性を見抜いたエリカが警告を発するが。
「マスターが呪い程度に屈服するワケないじゃないですかー。この呪いさん逆にマスターに屈服してるから大丈夫です」
黎斗が握った瞬間こそ、呪いは黎斗を操ろうとした。握った瞬間こそは、だ。当然黎斗に敵う筈も無く、武器が完全に沈黙するまで一秒もかからなかった。黎斗に従属した彼らは黎斗の眷属たるエルが触れた程度で呪いをかける程命知らずではない。
「「「…………」」」
唖然とする一同。エルが硬直している祐理の手からひょい、と取り上げたのは分厚い冊子。下手くそな絵と字がびっ
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