一なる魔法
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あるとはとても思えない」
「原因が魔力の過剰使用による脳の損傷と"思われる"って言われているだけだからな。具体的な理由も明らかになっていない」
原因不明なだけに打つ手がないといったことがわかっただけ。皆自分たちの力のなさを痛感されられ再び落ち込んでいると、高身長の人物があることに気付いた。
「あれ?シリルたちが向かった方向って、たまに魔物が出てくる森じゃなかったですか?」
「「「「「え!?」」」」」
その言葉に全員が一斉にそちらを向く。この会話に混ざっていなかった面々が驚いて振り返るが、誰一人それに気付かない。
「おい・・・今シリルは魔法使えないんだぞ!?」
「ウェンディとサクラだけじゃ魔物は無理だ!!」
結婚式どころではなくなってしまい大慌てで駆け出すナツたち。ただ、事情を知らない者たちは何が起きたのかわからないため、全員の背中が見えなくなってから何事もなかったかのように楽しんでいた。
シリルside
サクラを追いかけて林の中へと入っていく私たち。何かを見つけたと言っていた彼女はそれを探しているのか、立ち止まって辺りをキョロキョロしていました。
「ダメでしょ、サクラ。帰るよ」
「待ってください!!絶対に何かいたはずなんです!!」
彼女の手を取り引っ張っていこうとしますが、諦めきれないのか微動だにしません。私より年下のはずなのに、背丈が同じくらいだからでしょうか、力では勝てないような気がしてきました。
「シリル!!サクラ!!」
「あんたたち、何やってんのよ!!」
「結婚式の真っ最中だよ〜!!」
そこにやってきてくれたのはウェンディとシャルル、セシリー。私が彼女たちを呼び寄せている間も、サクラはキョロキョロしたまま動いてくれません。
「サクラ!!みんなが心配しちゃうから帰るよ!!」
「もう少し!!もう少しだけ・・・」
その時でした。突然地面が揺れると、何やら大きな影が私たちに射していた光を遮ります。その方角を見ると、そこには人とも動物ともわからないような、巨大な何かがいました。
「何あれ!?」
「こっち見てない?」
見たことのない生物に体が震える私たち。その生物はこちらを見ており、笑ったように見えました。
「みんな!!逃げるよ!!」
「了解であります!!」
「うん!!」
これはサクラもヤバイとわかってくれてたみたいで急いでその場から逃げ出す。でも、それよりも早く謎の生き物が攻撃してきました。
「「「「「きゃっ!!」」」」」
炎とも水とも取れるような不思議な魔法を受けて倒れてしまう。動けずにいると、私の体を魔物が掴み、握り潰そうとしてきます。
「シリル!!」
「師
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