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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
無印編
第45話:隠れ家を探せ
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響に詰め寄った。
「響ちゃん、それマジでッ!?」
「は、はい。何となく見たことあるなって思ったら」
「地図!? 藤尭さん地図を!」
「いやそれよりも写真だ! リディアンの写真!」
目に見えて分かる目印があると言うのなら話は別だ。リディアンのどの部分がどの角度から見えたのか、それによってウィズの隠れ家の場所を特定することが可能となる。
奏の声に慎二がリディアンを上空から写した写真を持ってきて響に見せると、彼女はそれを見て暫しウンウン唸ると先程の記憶と照らし合わせるかのようにゆっくりと見えた部分を指差した。
「確か……この辺りです」
「ふむ、正門から校舎の一部か」
「どっちから? 右か、左か」
「右から、だったと思います」
響は記憶の糸を手繰り、先程見えたリディアンの校舎の様子を出来る限り思い出していく。見えた大きさ、近くのビル、その他諸々を聞きながら颯人は地図に凡そのウィズのアジトの場所に辺りを付けた。
「出来たぜ、おっちゃん」
颯人が響の証言から予測したウィズのアジトがあるだろう場所をマジックで地図に書き込む。生憎と響の証言だけでは正確な場所までは特定できない為、大まかな場所を丸で囲むしかできないがそれでも闇雲に探すのに比べたら十分過ぎる情報だ。
弦十郎は颯人から地図を受け取ると、大きく頷いた。
「うむ、これだけ範囲が絞れれば後はこちらで探し出せる。助かったぞ、2人とも!」
「いやぁ、今回は響ちゃんのお手柄だよ」
「よくやった、響!」
「全くだ。大したものだな、立花!」
「いや、そんな…………えへへ!」
その場の全員から絶賛され、顔を赤くしながらも破顔する響。嬉しそうにする響に改めて笑みを浮かべると、弦十郎は捜索の為にその場を後にしたのだった。
***
それから3日ほど経ったが、弦十郎の表情は芳しくなかった。
何しろ、結構本腰入れて調査に臨んだのに結局ウィズの隠れ家どころかクリスと透の姿を見たと言う声すら聞かなかったのだ。
クリスと透の姿を見かけなかったと言うのは、ウィズが徹底して2人を外に出さないようにしていればそうなるだろう。軟禁状態の人間を、ましてや転移と言う反則技で何処かに閉じ込めたのであれば目撃情報が無いのも頷ける。
だが、確実に街中に居る筈で特にマンションやアパートは虱潰しにした筈なのに、尻尾を掴むことも出来ないと言うのは諜報が本懐であった弦十郎をしてかなりショックな事であった。
この状況に、弦十郎は堪らず颯人に助けを求めた。
「颯人君。君を頼るようで不甲斐無い話だが、今一度手を貸してはもらえないだろうか?」
「構わねぇよ。って言うか、これに関しては俺の方が志願するべきだったわ」
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