第一部 --SAO<ソードアート・オンライン>編--
第三章 成長
第20話 トーナメント開始…そして終了
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台の前に向かい立つと、観客達が、
「速く終わらせろ〜」「せいぜい頑張れよ〜」
などと、言ってきた。
「…シュウさん」
台の間隔を少し狭くして話しかけてきたシリカの声には、明らかに苛立ちが混じっている。……流石にシリカも腹が立ったらしい…
「シリカ、優勝してあいつらギャフンと言わせるぞ」
「分かりました!」
そんな話し合いをして、やる気十分! という状態になった俺達は、ウインドウからこのトーナメント用のストレージに入っている武器を出そうとした……のだか…
………は?
と、思うの当然、だってストレージから出てきたのは…
………一枚の…『紙』だった…
「おい、マジかよ…」
俺は『なんかのバグか?』とも思ったが、念のため出てきた紙を読んで見ると
『あなたはレベルが高すぎる為、武器をお渡しする事が出来ません』と、書かれていた。
「シュ、シュウさん、どうしましょう…武器がありません」
後ろからシリカの慌てた声が聞こえる。観客達も、
「なんだ?」「武器が無いのか?」
なんて言って、どうしたのかと騒いでいた。
……落ち着け、落ち着いて考えろ俺…確かに予想外の事で驚きはしたが良く考えてみろ……武器が無いって事は、素手で攻撃しなくちゃいけない…そんな事、できる訳……あれ? もしかして……これチャンスかも!
「落ち着けシリカ、これはチャンスだ!」
「へ!? チャンス?」
「ああ。もしこれで俺達の熟練度の上げていない武器がきたら最悪だったが、素手なら《体術》のスキルが使える!」
「!!」
俺の言葉を聞き、シリカが『忘れてた…』みたいな顔になる。
実際、俺も少しの間忘れてたよ。もう何回も使ってるのにな…
そして俺達は、気を取り直して再度、台に攻撃をした。
「………ッフ!!」
俺は《体術》スキルの《閃打》を、《体重移動》の3割程乗せて放った。
《体重移動》を使うのは大人気ないと思うが、俺は《ビーター》なのだ。
ずるいだとか、ずるくないとか、そういう事を言ってられない。
他にも壁役達には、《筋力値》がまだ負けている、という理由もある…
『まだ』というのは、…最近、俺の戦闘スタイルが変わって、ステータスが《筋力値》の方が高くなってきたからだ。
なぜかというと、《値移行》を使いこなせるようになってきて、《敏捷力》を上げなくても速く動けるようになってきたたから……と、いうのが理由だ。
なので攻撃力を増やす為、最近は《筋力値》の方が6割ほどとなっている。いずれは8割くらいになっているかもな…
シリカも慣れてきた為か、《筋力値》を上げ始めている。……まだ5割程度だけどな…
そして攻撃が終わり、観客に
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