人と希望 後編
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にいる黒装束の青年を見て、ニヤリと笑みを浮かべた。
「あなたはどうしようかしらね?ティオス」
世界を混乱の渦に巻き込んだ存在。彼を見据えたアンクセラムの表情は、悪者のそれによく似ていた。
ウェンディside
「それってつまり・・・」
レオンの言葉を聞いて皆さんの顔に笑顔が見える。彼も静かに笑ってみせたことで、今度こそ全員が喜びを爆発させました。
「やったぁ!!本当に終わったんだ!!」
「俺たちの勝ちだぁ!!」
長かった戦いに終止符が打たれたことにより、今までの疲れも吹き飛んでいる様子。私はあまりのことに安心して腰が抜けて動けません。
「「「「「あ!!」」」」」
そんな中、数人の人が何かに気付いてそちらを向きます。そこにいるのは、アルバレス帝国の皆さん。
「俺たちはもう戦うつもりはねぇよ」
「えぇ、これにて失礼させていただきます」
先ほどまではティオスと天海を倒すために共闘していたアルバレスの皆さんも、さすがにこれ以上いざこざを起こすつもりはない様子。アジィールさんを先頭に、全員がその場からいなくなっていきます。
「お母さん!!」
「エルザ、私とあなたじゃ住む世界が違うのよ」
彼らに同調するようにその場を後にしようとしたアイリーンさん。彼女はエルザさんに呼ばれても、こちらを振り向くことはしませんでした。
「幸せになりなさい。私はいつでも見守っているわ」
「・・・はい」
母からのお別れの言葉に静かにうなずく緋色の女性。アルバレス帝国の皆さんは、そのまま歩き去ろうとしました。
「ゴットセレナ。お主はこっちじゃ」
そのうちの一人、聖十最強と謡われるゴッドセレナさん。彼にそう声をかけたのはウォーロッドさんを始めとしたイシュガルの四天王の皆さん。
「お姉ちゃんもこっちだよね?」
「えっと・・・その・・・」
ソフィアに腕を引かれて困ったような表情を見せるリュシーさん。ですが、その二人を見たアジィールさんは小さくうなずいてみせます。それは、彼女たちがそちらに進むことを後押しするようで、二人もそれを受け、ゴッドセレナさんは四天王の皆さんの元に歩を進め、リュシーさんはソフィアをぎゅっと抱き締めました。
「ナツ!!」
ようやく体が動けるようになったところで、ルーシィさんがナツさんの元へと駆けていきます。その声で目覚めたのか、彼はゆっくりと目を開けました。
「あいつは?」
「どこかに行ったわ。あたしたち、勝ったのよ」
まだ起き上がることもできないナツさんの手を取り、涙ながらに口を開くルーシィさん。それを聞いたナツさんは、安心した表情と共に・・・
「くそぉ!!」
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