暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Saga9-B語り継がれざる狂気〜The End〜
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ないか。

「ならば!」

両拳に魔力を集束させつつ、足場を階段状に展開してさらに上空へと駆け上がる。その間にも巨人はくるぶし辺りまで出来上がっていく。くるぶし辺りですでに30m近い身長。巨体ゆえに動きは鈍いだろうけど、それでもあんなのが暴れだしたら厄介だ。
巨人の高さを超えたところで最上段の足場から飛び立ち、落下しながら高速連続前転。遠心力に加えて全力の分解スキルによる右踵落としを、「おらぁぁぁぁぁぁぁ!!」打ち込んだ。弾き返された反動でバク転して、巨人の顔面側へと落下。

「ムート・フェアナイデン!!」

魔力集束拳撃を、最初は左、続けて右と額に打ち込む。強烈な魔力爆発で私は後方へ吹っ飛ばされた。で、巨人はというと「くそっ、よろけもしない!」ことで、いよいよ私は役立たず確定へ。

(上がダメなら下を攻めるしかないか)

諦めの悪さは尋常じゃないよ、私は。落下しながらも巨人の首に蹴り、胸に肘内、腹に正拳突き、局部に後ろ回し蹴りを打ち込んでいく。そうして地面に激突する前に浮遊魔法を使ってゆっくり着地。その頃には巨人の足は完全に出来上がっていて、今まさに歩き出そうとしていた。

「せいやぁぁぁぁぁぁ!!」

――ツェアラーゲン・シュラーク――

分解スキルを右脚に付加して、そのまま地面へ突っ込む。私のスキルによって大地は大きく分解されて、深さ20m、直径40mの大穴を開けてやる。そこは巨人の1歩目である右足の着地地点。すでに足が下ろされ始めていて、今さら穴を避けられないはず。
案の定、巨人の右足は大穴にすっぽりと収まってそのままバランスを崩した。問題は後ろ向きじゃなくて、前に向かって倒れようとしたこと。ま、時間を稼ぐことは出来るから前向きに倒れても結果オーライ。そう考えたけど、先頭の巨人の背後で造られ終えた2体の巨人が、先頭の巨人の肩を掴んで転倒を阻止。

「はあ!?」

転倒を免れた巨人は、眼球なんてものがないポッカリ空いた目と口を私へと向けた。何か仕掛けてくるって、直感が働いた私はすぐにその場から離れる。

――アレグレ・バイレ――

直後に巨人目と口から、私くらいの大きさをした何かが何百発と連射されてきた。地面に着弾したソレをよく見てみれば、「種?」のような物だった。種からも神秘を感じる。私のスキルじゃ破壊できない。

――カニョン・デ・ヒラソル――

向日葵(ゾネン・ブルーメ)・・・?」

何百個の種から生えてきたのは巨大な向日葵。一体なにをするのかと思えば、花の中央が灯りだした。何かが来ると判断したから、グッと足に力を込めたその時、その灯りは砲撃として発射されてきた。

「っとと!」

一気に何百発ならまずかったけど、前列の数十本からの同時発射ということもあって回避は容易
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