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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Saga9-B語り継がれざる狂気〜The End〜
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ら重傷を負ってる可能性もある。

――青々と広がるは果てに死地なる定めが草原――

『イリス、ミヤビ! ルシルはこっちで対応するから、そっちはそっちで出来ることをして!』

『判った! そっちも気を付けて!』

『ルシル副隊長のこと、お願いします!』

イリスとミヤビが戦闘に入ったのを確認して、「クララ、そっちの様子は!?」と通信で連絡を入れると、『今はアイリが、ルシルの内から治癒魔法を掛けてる』と返ってきた。

『こちらアイリ。ルシルの意識が戻れば戦線復帰できるけど、今すぐは無理みたい!』

『・・・セレスとクラリスはごめん、戻ってきて。ルミナ達はそのまま輝石の護衛を!』

――草は茂り、花は咲き、樹は満つ――

イリスの指示に従ってセレスとクラリスは来た道を戻り、ルシルに代わって戦い始めたイリスとミヤビの元へ。それをまた見送る私は「はぁぁぁ・・・」大きな溜息を吐いた。そんな私の様子にセラティナが「不満?」って聞いてきたから、「割とね。魔術師じゃないからしょうがないけど」って零す。

――蔓蔦はうねり、花弁は舞い、地気根は蠢く――

「分解スキルは魔術には通用しない、か。ルミナのスキルに神秘が乗れば魔術にも通用するって話だけど」

「その方法が無い以上は、T.C.との戦いのときは常に後衛組ってこと。特騎隊は私の力を存分に発揮できる居心地の良い場所なのに、戦力外通告食らってヘコむのもしょうがない。あー、しょうがないが口癖になりそう」

『人の一生は私から見れば本当に短い。でもだからこそ、たくさんのイベントが凝縮されてると思うんだよ。楽しいこと、悲しいこと、ごちゃ混ぜの人生は山あり谷ありだよ、お嬢さん』

『えっと、どうもです』

――其は絶望なりや。否、希望なり。恐れることなかれ――

まさかオバラトル氏からフォローが入るとは思わなかった。私は氏にお礼を言いつつ、モニターに視線を戻す。イリスの神秘を乗せられる絶対切断スキルがあれば、炎じゃなくたって植物くらい簡単に料理できると考えていた。イリスの攻撃は植物の巨人に当たってはいるけど、どれも決定打になっていないように見える。

「シャルの攻撃、ひょっとして効いてない?」

『イリス、魔術とスキルはちゃんと使っているの?』

セラティナの疑問は私も抱いたから、集中の邪魔になるのを解かっていながらも思念通話でイリスにそう尋ねると、『当たり前でしょ! なのにコイツ、全然効いてない!』と焦りに満ちた返事が来た。

――其は醜悪なりや。否、美麗なり。蔑むことなかれ――

『あり得ません! シャル隊長の魔術は、ルシル副隊長の魔術にも通用していたんですよ!? それを、このような犯罪者の魔術に後れを取るなんて・・・!』

ミヤビが巨人の攻撃
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