暁 〜小説投稿サイト〜
レーヴァティン
第百六十六話 全て整いその三

[8]前話 [2]次話
「あの国を攻め取り」
「尾張もでござるな」
「あの国は伊勢から攻めてだ」
 そうしてというのだ。
「攻め取る、そしてだ」
「美濃から信濃に向かい」
「尾張から三河だ」
 この国にというのだ。
「兵を進めてだ」
「駿河まででござるな」
「兵を進める」
「信濃からは甲斐まで」
「そうする、そして東海と甲信を完全に手中に収め」
 それからのこともだ、英雄は話した、ここでも頭の中に地図を出していてそこに駒を進ませつつ話している。
「そうしてだ」
「そのうえで」
「そうだ」
 まさにというのだ。
「次は北陸だ」
「そうするでござるな」
「こちらは越前から加賀を攻め」
「北上していくでござるな」
「能登を目指す、そして美濃からな」
 この国からはというと。
「飛騨に入り」
「越中でござるな」
「その国を目指し信濃の北からだ」
 この国からというのだ。
「越後だ」
「越後の中央を取るでござるな」
「春日山の方をな」
 越後のそちらをというのだ。
「攻める」
「北陸は三路から攻める」
 奈央は強い声で述べた。
「そうしていって」
「一気に手中に収める」
「もう時間はかけない」
「春に攻めてだ」
「冬になるまでに終わらせるのね」
「そうしたい、北陸は雪が深いからな」  
 仲間達にもこのことを話した。
「それだけにな」
「雪が降る前に終わらせるのね」
「そういうことだ、ではな」
「これからなのね」
「東海と甲信だ」
 まずはこの二つの地域だというのだ。
「春になった、ならな」
「攻めるわね」
「俺達の軍勢は何時でも動けるが」
 季節に関係なくだ、兵農分離も進めそうして道も整えてきた。だからこそ幕府の兵はいつも動けるのだ。
 だがそれでもとだ、英雄は話した。
「雪があまりにも深いとな」
「動けることは動けても」
「普段通りには動けない」
「鉄砲も大砲も使いにくいし」
「ものも運びにくい」
 だからだというのだ。
「馬も進みにくいしな」
「それでなのね」
「冬には攻めない」 
 その様にしていくというのだ。
「そして冬が終わるまでにな」
「終わらせるわね」
「冬も軍勢が満足に動ける様にしたいが」 
 それでもというのだ。
「今はな」
「そこまで私達の軍は進んでいないから」
「仕方ない」
 結果としてというのだ。
「だからだ」
「春まで待つのね」
「そうする、それでいいな」
「ではね」
「東海と甲信の攻めも速く終わらせる」
 こちらもというのだ。
[8]前話 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ