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アーチャー”が”憑依
十九話
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す』

「援軍、ですか?」

「ああ。現状打てる最高にして最強の手段だ。私達は、彼女が来るまでに近衛を取り返す」

 簡単には言うが、実際はかなり困難な内容だ。最強クラスのフェイトは勿論、天ヶ崎も今ではこのかを伴いスクナの肩の上だ。このかを取り戻すにはフェイトとスクナ、この二つの規格外を突破しなければならない。

「あの男の相手は私がする。真名はアーティファクトを使ってスクナの牽制を。宮崎は天ヶ崎の思考を読んでスクナをどう操るか真名に伝えてくれ。神楽坂は宮崎の護衛だ」

「了解。神楽坂、宮崎、少し移動するよ」

 この役割が最適であると判断したのか、真名は返事一つ残して少しでもいいポジションへと移動を開始する。そして、その場にはネギと刹那だけが残された。

「せ、先生……私は……」

「言わなくても分かるだろう。君が近衛を救え」

「し、しかし! ネギ先生がいかれたほうが確実に!」

「それは駄目だ。あの男の相手は君では出来ない」

 それは事実だった。刹那も年の割には高い実力を有しているがフェイトのそれと比べれば足元にも及ばない。それは真名も同じでフェイトの相手は消去法でネギしかいないのだ。

「それに、だ。近衛は、君の助けを待っているだろう。助けを待っている姫を、救ってやらないでどうする」

「このちゃん、が……」

「迷っている暇はない。行け、刹那」

「……はい!」

 刹那は眼前で腕を交差させ一息つくと、それを勢いよく広げた。そして現れたのは純白の翼。刹那がこのかと関わることを避けていた原因の一つだった。だが、今の刹那の眼には迷いが無い。恨んですらいた力をも使い、このかを救うと決心したのだ。

「先に行く。ついてこれるか?」

「先生の方こそ、ついてきてください!」

 刹那とネギ、二人がその場から飛び出した。





「行かせないよ」

 脇目もくれずこのかを目指す刹那へとフェイトの魔の手が迫る。その右手には暗い光が宿っており解き放たれるその瞬間を今か今かと待っていた。だが、彼の相手は刹那では無い。彼のダンスパートナーは……

「させんよ」

「っ! ネギ・スプリングフィールド」

 横合いから放たれた蹴りをフェイトは腕で受け止める。しかし、咄嗟だったこともあり数メートルほど後方へと弾き飛ばされる。すぐさま体勢を立て直すが、その時は既にネギが目前まで迫ってきていた。

「君が僕に勝てると?」

「勝てないとでも?」

 交わした言葉はそれだけだった。両者共に拳を強く握り締め、眼前の敵へと撃ち放った。



「ちょ、何か刹那さん羽生えてる!?」

「で、でも綺麗です〜」

「ふふ、後で本人に言ってやるといい。それはさ
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