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レーヴァティン
第百六十五話 視察その三

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「九州の石炭だが」
「あれですか」
「あれもですか」
「掘らせますか」
「その様にしますか」
「これまで以上にな、危険な場所には罪人を送れ」
 悪事の中でも質の悪いものを行った重罪人達を送っているのだ、普通に働いている者は安全な場所で働かせている。
「そしてだ」
「無理に掘らせますね」
「罪人達には」
「その様にしますね」
「罪人に情けは無用だ」
 一切、そうした言葉だった。
「だからだ、いいな」
「はい、石炭をですね」
「どんどん堀らせ」
「その石炭もですね」
「政に使う」
 それにというのだ。
「そしてだ」
「そのうえで、ですね」
「工業に使うのですね」
「そちらに」
「そうだ、石炭は宝だ」
 英雄はこうまで言った。
「だからいいな」
「掘る量を増やす」
「そうしていきますか」
「罪人達に危険な場所を行かせ」
「そうしますか」
「石見の銀山でもそうしろ」 
 こちらでもというのだ。
「いいな」
「わかりました」
「それではです」
「その様にしてです」
「豊かにしていきます」
「悪党に情けなぞいらない」
 そうして裁かれ罪に服している者達はというのだ。
「死んでもだ」
「生き返らせてですね」
「そうしてまた働かせる」
「そうしていけばいいですね」
「刑期が終わるまでな、途中で死ねば」
 英雄はその場合についても述べた。
「一切だ」
「情けは無用ですね」
「その場合もそうですね」
「左様ですね」
「そうだ、ゴミ捨て場の穴に放り込んでだ」
 そうしてというのだ。
「埋めればいい」
「そうすればいいですね」
「死んでも」
「それでいいですね」
「寿命で死んでもな」
 この世界では寿命が来るまで何度でも蘇ることが出来る、だがそれぞれの寿命が来ればその時は復活させようとしても死なないのだ。
 それでだ、英雄もこう言うのだ。
「そうしろ」
「わかりました」
「それではです」
「その様にしていきます」
「これまでもそうしてきましたが」
「これからもですね」
「変える必要はない」
 一切というのだ。
「いいな」
「はい、それではです」
「その様にしていきます」
「罪人には一切情けは無用」
「そこは変わらないですね」
「重罪人なぞな」
 それこそというのだ。
「そうしなければならない」
「まさにですね」
「ではその様にして」
「そしてですね」
「ゴミ箱に捨ててきますね」
「そうして埋めますね」
「弔う必要もない」
 それもいいというのだ。
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