第一章
珍しく俺と比企谷は職員室で鉢合わせしている。
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国語教師の平塚静は額に青筋を立てながら、俺の同志の作文を大声で読み上げた。
こうして同志と言える男の作文の内容を聞くと、これは絶対的にこの作文の文章が未熟だとかそんな 理由でここ職員室に呼び出されたのではないと分かる。
まったく何てこと書いてくれちゃったんだ同志よ...。
でもそうなると当たり障りのない作文を書いた自分はなぜ呼び出されたのかと言う疑問が生じる。そんなことを考えているうちに平塚先生は作文を読み終えたようだった。
「なぁ、比企谷。私が授業で出した課題は何だったかな?」
「はぁ、『高校生活を振り返って』と言うテーマの作文でしたが」
「そうだな。それでなぜ君は犯行声明を書き上げてるんだ?テロリストなのか?それともバカなのか?」
バカだ!
...ちなみに俺の隣にいるその男の名前は比企谷八幡という。彼は俺にとっての友達、と言うより同志、仲間と言うのが正しいかもしれない。
去年、俺が一人で窓から外を眺めながら『リア充爆発しろ」と呟いたのをたまたま比企谷が聞いていて、それをきっかけに少し会話をしたら話が合ったというだけの仲であり、まぁ、つまりはぼっち仲間だ。
...おっと、俺の自己紹介がまだだった。俺の名前は「おい桐山、何遠くを見るような目をしているんだ」そう桐山...桐山霧夜だ。
「おい、桐山。その目をやめろと言ったんだ」
「はっ、すいません」
「まったく君達の目はあれだな腐った魚の目のようだな」
...そこまで言わなくてもいいと思った。
「そんなにDHA豊富そうに見えますか。賢そうっすね」
おい、先生にケンカ売る気か比企谷。それとお前はバカだ。この事におそらく間違いはない。
「比企谷。この舐めた作文は何だ?一応言い訳くらいは聞いてやる」
ギロリと音がするほどに先生が比企谷を睨み付けてた。怖いなぁ...つか割と本気で怖い。
「ひ、ひや俺はちゃんと高校生活を振り返ってますよ?近ごろの高校生はらいたいこんな感じじゃないでしゅか!だいだい合ってますよ!」
噛みまくりだった。 まぁ、比企谷だからしょうがない。
ちなみに俺はぼっち化したのが中学ニ年ぐらいの時だったので他人と話すことは普通に出来る。
...それにしても俺はいつまでここに立っていればいいのだろうか。
そろそろ「俺の存在意義ってなんなんだ」レベルに達している。おかしいなー。そもそも俺の書いた作文に不具合があるはずないんだけど。...いや、それ以前の問題だね。知っているとも。
「おい、次はお前だ桐山。」
はぁ、さっきま
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