過去を凌駕する
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まっていたのかもしれない。
「マスターマカロフに勝負を仕掛けるしかねぇんじゃねぇの?」
「まだだ。今戦ってもジジィには勝てねぇ」
彼らは自分たちとは格の違いすぎる相手との戦いをしなければならなかった。ゆえに力を欲し、準備を万全に整える必要があった。
「まぁ、気長に構えててもいいだろ。俺はすぐにでもハデスを仕留めに行くけどな」
悪魔の心臓にその身を落とし、日夜戦いに明け暮れるカミューニ。彼のその姿に触発されてしまったラクサスは、後にバトル・オブ・フェアリーテイルを引き起こしてしまう。歪んでしまった二人・・・似た者同士が巡り合ってしまったがゆえの過ちだった・・・
「まずは君だ、ラクサス・ドレアー」
「なかなかの仕合いだった、カミューニ」
地に落ちた二人目掛けてトドメを刺そうと動く二人。それが目に入った彼らは、思わぬ行動に出た。
「「くそぉぉぉぉ!!」」
絶叫と共に目の前の敵とは別方向に魔法を放つ。一瞬そちらに気を取られそうになったが、すぐに罠だと気付いた。
「そんなのに引っ掛かるわけないだろ」
「そんな悪あがきをするとはな・・・ガッカリだ」
冷静なティオスとタメ息をつく天海。しかし、彼らは二人のその判断力の速さを計算に入れていた。
ドォンッ
「「なっ・・・」」
突如彼らを襲う攻撃。それにより二人はバランスを崩してしまう。
「今のは・・・」
攻撃が飛んできた方向を見る。そこにはそれぞれの敵と対峙していた青年たちの姿があった。
「さっきの攻撃は仲間を守るためか」
「いや、少なくなった魔力での最善手を取ったんだ」
今の二人の状態では、例え目の前の彼らに攻撃をしようが跳ね返されてしまうことは間違いない。それならば、あえて全く警戒していない人物を狙い打てば、致命傷を与えられずともわずかな時間を稼げる。
「おめぇなら同じことを考えるって思ってたぜ」
「奇遇だな、俺もだよ」
互いを思っていたからこそ、絶対に同じ行動に出ると信じていたからこそできた芸当。二人はボロボロの体にムチを打ち、敵を見据える。
「あと少し・・・」
「もう少し・・・」
次の戦いに備える二人に視線を向ける。確実に準備の整ってきている彼らを見て、思わず頬が緩んだ。
「やられたなぁ、これは」
対するティオスはしてやられたといった表情。もう残りわずかな時間しかないことにより、焦ることもせずにいる。
「くく・・・ずいぶんと楽しませてもらった」
天海も立ち上がると、二人と同じように二人の竜へ視線を向ける。彼らの高まっている魔力に一番歓喜していたのは、彼なのかもしれない。
「
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